2024年06月03日

プリンス ビューティフル・ストレンジ(原題:Mr Nelson on the North Side)

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監督:ダニエル・ドール エリック・ウィーガンド
ナレーション:キース・デビッド
出演:プリンス、チャカ・カーン、チャックⅮ、ビリー・ギボンズ

1958年ミネソタ州のミネアポリス。プリンスはジャズピアニストの父とジャズシンガーの母の間に生まれた。アメリカ中西部の中でも黒人差別が激しい地域で、くすぶっている青少年たちのために、ミネアポリスに初めてブラック・コミュニティができた。「ザ・ウェイ」と命名され、若者たちが集える場所となった。スポーツができるほか、楽器もそろっている。子どもも音楽に触れ、演奏を学ぶことができた。
プリンスもその一人で、楽器を自在に弾きこなす基盤をここで身につけ音楽の才能が開花する。1978年にデビュー。以来、派手な衣裳やパフォーマンスで舞台に上がる恐怖を乗り越えて、独自の音楽性を持つミュージシャンとなった。頂点を極めながら、2016年ペイズリースタジオで急逝する。彼を惜しむ友人たち、関係者、ファンからのメッセージの花束のようなドキュメンタリー。

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自伝的映画のタイトルにもなった「パープル・レイン」発表から40年。音楽に目覚めた少年時代、バンドを結成、メジャーからのオファーが殺到してデビューし、アルバムがヒット、シャイな少年は確実にスターとなっていきました。いつも故郷のミネアポリスへの愛と恩返しを忘れなかったプリンスの足跡が辿られます。彼に魅了された人々から、当時の思い出がたっぷり披露されます。紫の貴公子プリンスへの愛の花束のような作品です。そんなに才能あふれる人だったのか、と今さらながら知りました。代表曲しかわからなかったので、アルバムをちゃんと聞いてみようと思います。(白)

プリンスの名前しか知らない私が観て、さて、この映画を楽しめるかしら・・・と思いながら拝見。映画の前半では、プリンスが育った、というより、プリンスを生んだミネアポリスという町について、歴史的背景を丁寧に紐解いていきます。1940年代以降、南部から北の工業地域にアフリカ系黒人が大移住。その数、500万人以上。北ミネアポリスも、そうした黒人たちが住む町でしたが、生活費を稼ぐのにも苦労する地域でした。人種差別の激しかった1960年代に育ったことがプリンスに影響を与えたことも。「肌の色でなく、作品の質で判断してもらう」というプリンスの思いが胸に沁みます。プリンスが亡くなってから、彼が医療施設や教会への寄付を何十年も続けてきたことが判明したそうです。地域を変える為に何が出来るかを常に考えていたプリンス。見た目の派手な印象とは違うプリンスのことを知ることのできる秀作です。(咲)

2021年/カナダ/カラー/68分
配給:アルバトロス・フィルム
(C)PRINCE TRIBUTE PRODUCTIONS INC.
https://prince-movie.com/
★2024年6月7日(金)新宿シネマカリテほか全国公開

posted by shiraishi at 20:57| Comment(0) | カナダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする