2024年04月05日

フロマージュ・ジャポネ ~ ザ・ドリーム・オブ・日本チーズ フランス語:Fromage Japonais

4月12日(金)~18日(木)恵比寿ガーデンシネマで毎日19時から、6月14日(金)~20日(木)までフォーラム那須塩原にて公開予定

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日本には日本のチーズがある
日本のチーズの物語

監督:NORIZO
出演者:チーズ製造メーカー、チーズ工房の製造者
雪印メグミルク株式会社、株式会社明治、森永乳業株式会社、タカナシ乳業株式会社、共働学舎新得農場、十勝品質事業協同組合、TOYO Cheese Factory、幸せチーズ工房、美瑛放牧酪農場、チーズ工房タカラ、ニセコチーズ工房、渋谷チーズスタンド、那須ナチュラルチーズ研究会、アトリエ・ド・フロマージュ、チーズ工房【千】sen、クルックフィールズ、三良坂フロマージュ、木次乳業、ナカシマファーム、さとむら牧場、チーズ王国、その他、日本のチーズに関わる様々な方々が登場します。

「日本には、日本のチーズがある」ということを、国内外の方に発信することを目的としたドキュメンタリー。日本には340を超えるチーズ工房があるが、そんなにたくさんあるとは知られていないということがこの映画を作ったきっかけという。日本のチーズの味わいや品質、個性などの魅力を伝えるため、下記のような構成で製作。

日本のチーズの歴史
日本のチーズの成り立ちから現在まで。当時を知る開発者に語ってもらい、日本のチーズのたどってきた道をたどる。
日本のプロセスチーズ 
チーズの種類、ナチュラルチーズからプロセスチーズを作る工程を紹介。世界に誇る日本のプロセスチーズ製造における技術を紹介。
日本のナチュラルチーズ 
たくさんのチーズ工房の作り手たちに取材し、クオリティの高いチーズを生み出す職人たちのこだわりを引き出す。地域協力による日本チーズの開発とブランド化なども取材。
これからのチーズ業界の未来を担う人たちの活躍 
国内外で日本のチーズを紹介し続ける人たちを取材することによって、日本のチーズの広がりを伝える。
2023年6月から2ヶ月間クラウドファンディングを実施。約250名の皆さんが支援したそうです。

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【監督・製作 NORIZO】
〜Message〜
昨年(2022)公開の映画『Vin Japonais(ヴァン・ジャポネ)〜the story of NIHON WINE』に引き続き、本作も監督と製作を担当させていただきます。
日本ワイン同様、日本のチーズについても、その高いクオリティや技術は、まだまだ知られていません。私自身も、撮影を通して、日本のチーズの素晴らしさに感動する日々です。
日本が誇る日本のチーズの魅力を、映像を通じて皆様にしっかりとお届けできるよう、今回も全力で撮影に挑んでいます。
『日本のワインには、やはり日本のチーズがあう。』

公式HP https://nihoncheese.jp/
フロマージュ・ジャポネ 制作実行委員会

前作『Vin Japonais(ヴァン・ジャポネ)〜the story of NIHON WINE』でNORIZO監督のことを知りましたが、この作品は日本のワイナリーや、レストランなどを訪ね、日本ワインの歴史や日本ではどのようにワインをつくってきたかということと、これからの日本ワインの展開などについての考察などを語ったドキュメンタリーでした。ここには30以上のワイナリーが出てきましたが、映画を観た後、ここに出てきたワイナリーを5か所くらい訪ね歩き、今まで買ったこともない3000円以上もするワインを5本くらい買ってきてしまいました(笑)。1年くらいかけて、やっと飲み終わったところで、今度は日本のチーズつくりを紹介するドキュメンタリー『フロマージュ・ジャポネ』ができました。
この作品でもチーズを作っている製造所を何か所も訪ね、日本各地でいろいろな種類のチーズが作られていることを紹介しています。この中に出てきた「アトリエ・ド・フロマージュ」「チーズ王国」には行ったことがあるけど、行ってみたいと思っていた「共働学舎新得農場」「三良坂フロマージュ」「渋谷チーズスタンド」「クルックフィールズ」も出ていたので、またあとで行ってみたいと思います。
そういえば不思議なことがありました。この『フロマージュ・ジャポネ』の試写を観た前の日に、「昼めし旅」というTV東京の番組の録画を偶然観たのですが、その中で長野県東御市にあるチーズ料理の店「アトリエ・ド・フロマージュ」が出てきました。そしたら、次の日観たこの映画にも「アトリエ・ド・フロマージュ」が出てきて、しかも同じ人(チーズ職人)が、『フロマージュ ジャポネ』にも出ていました(笑)。それに、試写を観る数日前に荻窪のチーズ販売店「チーズ王国」(輸入品がほとんど)で、唯一置いてある日本製のチーズを買って来たのですが、それが、この映画の「チーズ王国」の商品紹介のところでも写っていました! そのチーズは、この会社に勤めていた人が北海道滝上で作っているチーズで、何度も買っているのですが、まさか、そのチーズが映し出されるとはとわれながらびっくり(笑)。7回くらい買っているのだけど、なかなか食べきれず、3回くらいまでは半分くらいダメにしていました。もったいなかった。思えば、このチーズに限らず、高いチーズを買っても、すぐには食べきらずだめにしてしまうことが多かった。この映画を観て、おいしいチーズを買ったらもったいないと思わず、どんどん食べようと思いました(暁)。


参考記事

*シネマジャーナルHP 作品紹介
『Vin Japonais(ヴァン・ジャポネ)〜the story of NIHON WINE』
http://cinejour2019ikoufilm.seesaa.net/article/493686145.html

*シネマジャーナルHP スタッフ日記
11月、12月にワイン映画が5本も公開!(暁)
http://cinemajournal.seesaa.net/article/494033795.html
posted by akemi at 18:55| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

フィシスの波文 英題:RIPPLES of PHYSIS

4/6(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開 劇場公開情報

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©︎2023 SASSO CO., LTD.

遠く、深く、文様に導かれた旅。
京都に400年受け継がれる唐紙文様を起点に、太古から文様にかたどられたフィシス(あるがままの自然=古代ギリシャ語)を辿る。
時空を超えて、そのあわいに見えてくるものはー

監督・撮影・編集:茂木綾子
プロデューサー:河合早苗
サウンド:ウエヤマトモコ
音楽:フレッド・フリス
タイトル考案:中沢新一(人類学者)
宣伝美術:須山悠里

出演:
千田堅吉(唐長十一代目 唐紙屋長右衛門)
千田郁子(唐長)
鶴岡真弓(芸術人類学者)
ピエール=アレクシィ・デュマ(エルメス アーティスティック・ディレクター)
戸村 浩(美術家)
皆川 明(ミナ ペルホネン デザイナー)
門別徳司(アイヌ猟師)
貝澤貢男(アイヌ伝統工芸師)ほか

人はなぜ文様を描くのか?
古来から現代に至るまで、人と自然の関わりを映す文様を辿るドキュメンタリー


文様はいつの時代にも人の営みと共にあり、シンプルでいながら豊かな文様の世界は全世界共通の記憶と深く結びついている。無限に連なり広がる文様は古代と現在をつなぎ、さらに世界をつなぐ人類普遍の思想のネットワーク。
京都の唐紙工房「唐長」は、和紙に文様を手摺りする唐紙を400年間継承してきた。その手仕事の現場から本作は始まる。植物の文様、雲や星を表す天象文様、渦巻きや波文様などが刻まれた江戸時代の板木を使い、泥絵具や雲母で和紙に文様を刷っていく。その反復(繰り返し)によって生み出される唐紙の美しさ。あるがままの自然から伝わる形、動き、リズム、色合いをカメラは丁寧に追う。
葵祭や祇園祭、寺社や茶事の際に使われる文様。1万年余り前のイタリアの線刻画や古代ローマの聖堂を飾るモザイク模様。北海道のアイヌの暮らしに受け継がれている独特な文様。文様に導かれ、時空を超えて旅は繋がっていく。
芸術人類学者の鶴岡真弓は京都の祭礼にインドやケルトなどユーラシア文明から伝わった文様が用いられてきたこと、北と南の文明の出会いによって生まれた動物文様の陣羽織を豊臣秀吉が身につけていたことなどにも触れ、「人々に生命力を与えるのも文様の使命」と語る。唐長十一代目の千田堅吉は「主役はあくまでも文様。思い入れを入れてはいけない仕事」と、日々作業を続ける。唐紙に注目するエルメスのアーティスティック・ディレクター・ピエール=アレクシィ・デュマは、「工芸によって形を変える行為は、混沌の中に宇宙を見出すこと」と語り、デザイナーの皆川明(ミナ ペルホネン)、美術家の戸村浩は、自然からのインスピレーションと、自らの創作について語る。密やかに行われ、伝承されてきたアイヌの儀式や山の神への祈りは、人と自然とアイヌ文様との関係性を浮きあがらせる。多様に拡がる文様を巡る旅の記録が、人類の古くからの文様の歴史を語る。

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©︎2023 SASSO CO., LTD.


茂木綾子監督は「世界中の様々な暮らしの中にある文様は、ずっとそこにありながら、実はとても不思議な存在に感じられます。きっと遠い昔から、人が自然を神々として捉え、その美と力に近づこうと文様の原型が生まれたのではないでしょうか。私も同様に、自然の完璧な美に常に感動し、太古から続く自然を愛する人々の営みに対する共感とともに、この作品を制作しました」と語る。

河合早苗プロデューサーは「京都の唐紙屋・唐長の文様と出会ったのがこの映画製作の始まりです。初めて見る650もの唐紙は息を呑むほど美しく、同時にどこか異国の香りを放っていました。ケルト文様やイタリアの古代遺跡の文様などを思い起こしたのです。この文様はどこから来たのか、なぜユーラシア大陸の東の果ての京都に、これほどまでの文様が400年間残っているのか。
この謎を追っていけば、人類の創造の源流にたどり着けるかもしれない。文様の不思議に惹かれ、その謎を追い、記録に残したいと思ったのが映画製作のきっかけです。言葉、国境、文化を軽々と越えていく文様のように、あらゆるボーダーを超えて映画を通した出会いの軌跡が、美しい文様となって世界に広がっていくことを願っています」と語っている。

HPより
茂木綾子 監督・撮影・編集
写真家、映像作家。92 年キャノン写真新世紀荒木賞受賞。
97 年よりミュンヘン、06 年よりスイスのラ・コルビエールにて活動。
09 年淡路島へ移住し、アーティストコミュニティ「ノマド村」の活動を展開。
写真集『travelling tree』(赤々舎)、映画『島の色 静かな声』(2008)、『幸福は日々の中に。』(2015)、『zen for nothing』(2015)など。

河合 早苗 プロデューサー
映画プロデューサー。SASSO CO., LTD.代表取締役 。インテリア・プロダクトデザイナー
Michele De Lucchi 建築設計事務所(イタリア・ミラノ)に勤務、STUDIO SANAE KAWAI 設立(プロダクトデザイン、店舗・住宅設計)「京都、唐紙屋長右衛門の手仕事」 (NHK出版 生活人新書) 企画参加。SASSO CO., LTD.を設立し、映像・デジタルコンテンツの企画製作・配給、出版・セミナーの企画を行う。古代から現代まで世界各国の「文様」をテーマにしたドキュメンタリー映画「フィシスの波文」を企画・製作。

模様をめぐるさまざまな状況が映し出される。その中でも最初に出てきて、このドキュメンタリーのかなりの部分を占める唐紙ができるまでの映像が印象的だった。和紙を作るところ、江戸時代から使われてきた様々な文様の板木を使って和紙に文様を刷るシーンが映し出され、文様というのは刷りの繰り返しであると知った。シンプルな板木に彫られた文様を、何度も何度も和紙に刷ることで模様が広がる様が感動的だった。また、アイヌ文様について子供の頃から興味があったので、古老が文様を子供達に伝え子供たちが囲炉裏の灰に文様を繰り返し描き練習するという伝承方法になるほどと思った。そして、アイヌの民族衣装の刺繍や木彫りの文様は、祈りのかたちだったり、民族の誇り、生活や歴史を伝えているものだと知った(暁)。

2023年/85分/日本/カラー・モノクロ/1.90:1/ステレオ
公式HP https://physis-movie.com/
企画・製作・配給:SASSO CO., LTD.
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)、独立行政法人日本芸術文化振興会
posted by akemi at 05:53| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする