2024年03月03日

青春ジャック 止められるか、俺たちを2

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監督・脚本:井上淳一
撮影:蔦井孝洋
音楽:宮田岳
出演:井浦 新(若松孝二)、東出昌大(木全純治)、芋生 悠(金本法子)、杉田雷麟(井上淳一)、コムアイ、有森也実、田中要次、田口トモロヲ、門脇 麦、田中麗奈、竹中直人

1980年代、映画監督の若松孝二が名古屋にミニシアター”シネマスコーレ”を作った。支配人として声をかけられたのは、池袋の文芸坐をやめて故郷の名古屋に戻っていた木全純治(きまたじゅんじ)。明るくポジティブな木全は、入りの悪さを心配する若松に「これから、これから」と返して屈託がない。名画座存続のために、ピンク映画も上映した。
小さな名画座と若松という才能に惹かれて、まだ何者でもない若者がやって来た。監督になりたいが、本当に撮りたいものがない金本法子。田舎の映画青年で予備校生の井上淳一。若松監督を敬愛している井上は、思い切って「弟子にしてください」と頭を下げる。

若松プロに集った若者たちの映画『止められるか、俺たちを』(2019/白石和彌監督)の10年後。実在の映画館シネマスコーレの黎明期を再現。若松孝二監督と木全純治支配人という大人に対して、若い金本法子と井上淳一の二人を配して映画と映画館にかけるそれぞれの思いを描いています。
井上青年は、もちろん監督自身の若いころ。自分のことだからとずいぶんと自意識過剰&ヘタレに描いています。なんの負荷もなしに、自分の先を行ってしまう井上を見る金本の強い視線が印象的です。いろいろなものが込められて渦巻いているようでした。このキャラクターだけがフィクションだそうです。同世代の人には共感を呼ぶはず。映画館の存続に苦労する大人2人は、大変なわりにどこか楽しそうです。
実在の人が登場するので、どのエピソードが事実で、どこが脚色なのだろうとつい思ってしまいますが、そのへんも井上監督に伺ってみました。今週中に掲載しますので、今しばらくお待ちください。『カメ止め』ならぬ『止め俺』もヒットしますように。(白)


◎井上淳一監督インタビューはこちらです。

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2024年/日本/カラー/ビスタ/119分
配給:若松プロダクション
©️若松プロダクション
http://www.wakamatsukoji.org/seishunjack/
★2024年3月15日(金)テアトル新宿、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
posted by shiraishi at 19:12| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする