2024年02月11日
アリラン ラプソディ 〜海を越えたハルモニたち〜
2024年2月17日(土)ロードショー 新宿K's cinema より 全国順次公開
他の上映情報
川崎に生きるハルモニたち 在日一世のおばあさんたちの歴史
劇場公開に先駆けて、映画の舞台となった川崎市にて 2023/12/16(土)〜22日(金)川崎市アートセンターで特別公開があった。
監督:金聖雄
出演:川崎市のハルモニたち
韓国語でおばあさんのことをハルモニという。戦争に翻弄され、生きる場を求めて日本海を渡り、川崎市桜本にたどりついた在日一世のハルモニたち。たどり着いた桜本でささやかにそしてたくましく生きてきた。波乱万丈の人生を歩み、朝鮮半島の故郷への思いも、貧困と差別の記憶も封印してきた。老いてようやく文字を学び、歴史を知り、静かに、そして力強く生きている。穏やかな老後を送るハルモニたちが波乱万丈の半生を語る。ハルモニたちは戦争を経験した最後の世代。ハルモニたちが、今、語っておきたいことは?
監督は在日二世の金聖雄。デビュー作品『花はんめ』(2004年)の撮影で桜本に通い始めて四半世紀。「ハルモニたちの過去と今をきちんと記録しておかなければ」との思いをもち完成させた。想像を絶する苦労をしてきたハルモニたちだけど、今はシワいっぱいの笑顔で語る、チャーミングな彼女たちの姿を映像に残した。
監督 金 聖雄(きむ そんうん)
1963年、大阪・鶴橋生まれ。『花はんめ』以降の作品は『空想劇場』(2012)に続き、冤罪をテーマにした『SAYAMA みえない手錠をはずすまで』(2013)、『袴田巖 夢の間の世の中』(2016)、『獄友』(2018)、『オレの記念日』(2022)の4作品。『SAYAMAみえない手錠をはずすまで』では毎日映画ドキュメンタリー映画賞受賞。『オレの記念日』は、全州国際映画祭に参加、フランクフルト ニッポン・コネクションではニッポン・ドックス賞受賞。時間をかけた取材、被写体に寄り添うあたたかな眼差しが国内外で評価されている。
金監督からのMessage
「生きていて良いことなんてひとつもなかった」人生の終盤を迎えたハルモニが振り絞ったひと言だ。植民地時代、解放、朝鮮戦争……。差別と貧困の中、ハルモニたちはただ生きる場所を求め、命をかけて何度も海を越えた。そのハルモニが完成した映画を観た後、こう語ってくれた。「昔の苦労を思い出したけど、自分ひとりで知ってるより、みんなに知ってもらってありがたかった」もうひとりのハルモニは「私たちの映画を観にきてくれてありがとう」そう言って試写会にきた人たちを迎えてくれた。その顔はにこやかでとても誇らしげに見えた。
「映画をつくってよかった」と、心から思えた。映画ってなんだろう。近ごろ、作家性や芸術性などどうでも良いと思ってしまう。監督としては失格かもしれない。ハルモニたちのシワいっぱいのチャーミングな笑顔を見られるだけで、ちょっとだけ救われた気持ちになる。
その深いシワの奥に刻まれた歴史ごと映画を楽しんでもらえれば幸い。この映画は応援団のみなさんからあたたかく力強いエールをいただき700人を超える個人・団体から寄せられた協力金によって製作いたしました。
『花はんめ』で金監督のことを知った。その後の『SAYAMA みえない手錠をはずすまで』(2014)、『袴田巖 夢の間の世の中』(2016)、『獄友』(2018)、『オレの記念日』(2022)という、一連の免罪を扱った作品を観て、金監督の心意気、力強さ、優しさを感じる作品群に共感を感じてきた。そして、桜本を25年に渡って取材した記録をまとめたこの作品。波乱万丈の人生を送ってきたハルモニたち。差別や貧困の中で生きてきて、同じような体験をした仲間たちを得、笑いあったりするハルモニ達の姿を観て少し嬉しかった(暁)。
2023年/日本/カラー/ビスタ/2h05/DCP
最新情報(2024年3月27日現在)
東京
「シネマ・チュプキ・タバタ」 3/31(日)まで 連日15:15から上映
*日本語字幕・音声ガイドあり
*日本で唯一のユニバーサルシアター。20席なので予約がおすすめ
横浜
「横浜シネマリン」~ 4/5(金)まで 連日10:00から上映
京都
「京都シネマ」 3/29(金)〜 4/11(木)
上映開始時間 3/29 12:10から、3/30〜4/4 12:25から、4/5〜11 16:35から
*初日3月29日は金監督の舞台あいさつあります!
大阪
「第七藝術劇場」 3/30(土)〜 4/12(金)
上映開始時間 3/30 12:30から、3/31〜4/5は12:00から、4/6〜12は10:00から
*初日30日と31日は金監督の舞台あいさつあります!
*「シアターセブン」(第七藝術劇場と同ビル5F)にて
デビュー作の『花はんめ』上映 4月6日(土)〜12日(金)の1週間
上映開始時間は4/6と4/7 13:40から、4/8〜12 13:20から
神戸
「元町映画館」 4/6(土)〜 4/19(金)
上映開始時間 4/6〜12 10:30から、4/13〜19 13:10から
*初日6日は金監督の舞台あいさつあります!
6月中旬以降
名古屋「シネマスコーレ」
最新情報は公式サイトにアップしています。
https://arirangrhapsody.com/
りりィ私は泣いています
2/16(金)~アップリンク吉祥寺、他にて全国順次公開
スタッフ・キャスト
企画・監督・撮影:高間賢治
構成・録音・編集:熊谷達文
整音:光地拓郎 山本逸美 田中修一
スーパーバイズ:神原健太朗
出演:りりィ、齊藤洋士、高橋和也、根岸季衣、山崎ハコ、JUON、寺本幸司、研ナオコ、深沢剛、谷口幸生、豊川悦司、岩井俊二
「私は泣いています」などのヒット曲で知られ、2016年に64歳でこの世を去るまでシンガーソングライターとして活動しつづけたりりィ。女優としても『処刑遊戯』『リップヴァンウィンクルの花嫁』などに出演した。
撮影監督の髙間賢治は「りりィ+洋士」のライブを見て感動し、2013年から10年撮り続けようとライブ公演を独力で記録していた。しかし、りりィの体調悪化で2015年に中断を余儀なくされる。映像は数年放置されたが、熊谷達文の編集で「りりィに会いたい」というDVDが2022年に作られ、ユニバーサルミュージックから発売された。
この作品はそのライブ映像に、生前りりィと交流のあった高橋和也、根岸季衣、山崎ハコ、研ナオコ、豊川悦司、岩井俊二、りりィを発掘した音楽プロデューサーの寺本幸司、りりィの息子であるミュージシャン・JUONらのインタビュー映像を加えて、在りし日のりりィの音楽性・人物像とその魅力を浮き彫りにした劇場用映画作品。
また、愛するパートナーを失い、絶望、挫折、喪失感を乗り越えようと苦闘するパートナー齊藤洋士の物語にもなっている。
りりィ(1952年2月17日〜 2016年11月11日)HPより
16〜17歳から新宿を中心に路上ライブを重ね、1972年20歳でアルバム「たまねぎ」でメジャーデビュー。シングル「私は泣いています」が87万枚を超える大ヒット。資生堂春のキャンペーンに採用された「オレンジ村から春へ」や「心が痛い」など多くのヒット曲がある。また、女優としては『夏の妹』(72/大島渚監督)や『処刑遊戯』(79/村川透監督)などに出演するが、80年代半ばよりしばしば活動休止。1997年のドラマ「青い鳥」をきっかけに数々の映画、ドラマに出演。『パークアンドラブホテル』(07/熊坂出監督)では主演を果たし、岩井俊二監督作品『リップヴァンウィンクルの花嫁』(16)では高崎映画祭助演女優賞を受賞した。
1999年からは齊藤洋士とユニットを組み「りりィ+洋士」としてライブ活動を続け、『火火』(高橋伴明監督)の主題歌を提供するなど活動を続けていた。
配給協力:村岡克彦(ファーイースト)、神原健太朗(ユーステール)
2023年製作/108分/日本
配給:渋谷プロダクション
スタッフ・キャスト
企画・監督・撮影:高間賢治
構成・録音・編集:熊谷達文
整音:光地拓郎 山本逸美 田中修一
スーパーバイズ:神原健太朗
出演:りりィ、齊藤洋士、高橋和也、根岸季衣、山崎ハコ、JUON、寺本幸司、研ナオコ、深沢剛、谷口幸生、豊川悦司、岩井俊二
「私は泣いています」などのヒット曲で知られ、2016年に64歳でこの世を去るまでシンガーソングライターとして活動しつづけたりりィ。女優としても『処刑遊戯』『リップヴァンウィンクルの花嫁』などに出演した。
撮影監督の髙間賢治は「りりィ+洋士」のライブを見て感動し、2013年から10年撮り続けようとライブ公演を独力で記録していた。しかし、りりィの体調悪化で2015年に中断を余儀なくされる。映像は数年放置されたが、熊谷達文の編集で「りりィに会いたい」というDVDが2022年に作られ、ユニバーサルミュージックから発売された。
この作品はそのライブ映像に、生前りりィと交流のあった高橋和也、根岸季衣、山崎ハコ、研ナオコ、豊川悦司、岩井俊二、りりィを発掘した音楽プロデューサーの寺本幸司、りりィの息子であるミュージシャン・JUONらのインタビュー映像を加えて、在りし日のりりィの音楽性・人物像とその魅力を浮き彫りにした劇場用映画作品。
また、愛するパートナーを失い、絶望、挫折、喪失感を乗り越えようと苦闘するパートナー齊藤洋士の物語にもなっている。
りりィ(1952年2月17日〜 2016年11月11日)HPより
16〜17歳から新宿を中心に路上ライブを重ね、1972年20歳でアルバム「たまねぎ」でメジャーデビュー。シングル「私は泣いています」が87万枚を超える大ヒット。資生堂春のキャンペーンに採用された「オレンジ村から春へ」や「心が痛い」など多くのヒット曲がある。また、女優としては『夏の妹』(72/大島渚監督)や『処刑遊戯』(79/村川透監督)などに出演するが、80年代半ばよりしばしば活動休止。1997年のドラマ「青い鳥」をきっかけに数々の映画、ドラマに出演。『パークアンドラブホテル』(07/熊坂出監督)では主演を果たし、岩井俊二監督作品『リップヴァンウィンクルの花嫁』(16)では高崎映画祭助演女優賞を受賞した。
1999年からは齊藤洋士とユニットを組み「りりィ+洋士」としてライブ活動を続け、『火火』(高橋伴明監督)の主題歌を提供するなど活動を続けていた。
配給協力:村岡克彦(ファーイースト)、神原健太朗(ユーステール)
2023年製作/108分/日本
配給:渋谷プロダクション