2023年09月17日

コンフィデンシャル 国際共助捜査   原題:공조2: 인터내셔날  英題:CONFIDENTIAL ASSIGNMENT 2: INTERNATIONAL

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(C)2022 CJ ENM CO., LTD., JK FILM ALL RIGHTS RESERVED


監督:イ・ソクフン(『ヒマラヤ ~地上8、000メートルの絆~』
出演:ヒョンビン(『レイトオータム』「愛の不時着」)、ユ・ヘジン(『タクシー運転手~約束は海を越えて~』)、イム・ユナ(少女時代)(『手紙と線路と小さな奇跡』)、ダニエル・ヘニー(「春のワルツ」)、チン・ソンギュ(『エクストリーム・ジョブ』

韓国に降り立った、北朝鮮のエリート特殊捜査員リム・チョルリョン。彼の任務は、北から逃亡した国際犯罪組織のリーダーと消えた10億ドルを追うこと。北から「国際共助捜査」の要請があり、捜査の失敗により左遷されていた南の破天荒なベテラン刑事カン・ジンテは、現場復帰をかけ相棒に志願する。実は2人は2度目のタッグで、チョルリョンに恋するジンテの義妹ミニョンは、彼との再会を心待ちにしていた。互いの真の目的や機密情報を隠しながらも、リーダーの隠れ家に踏み込んだ時、FBI捜査官のジャックが現れる。激しい争いの果てにチームを組み直した3者・3国の前に、驚愕の黒幕が立ちはだかる・・・

冒頭、ニューヨークで繰り広げられるカーチェイスに銃撃戦。北朝鮮から逃亡した国際犯罪組織のリーダーを連れ帰るべく北朝鮮から来たヒョンビン演じる刑事リム・チョルリョンと、アメリカを飛び立つまではFBIの管轄だとぴったりと寄り添うダニエル・ヘニー演じるFBI捜査官ジャック。ドラマ「私の名前はキム・サムスン」(2005年)で共演した二人の登場に、最初からワクワクしました。
ソウルに着き、今度は、『コンフィデンシャル/共助』(2017年)でタッグを組んだユ・ヘジン演じる南の庶民派刑事の登場! 本作でも大いに笑わせてくれました。
ジンテの義妹ミニョンは、前作でチョルリョンに惚れて、彼との再会に念入りにお化粧をして迎えて胸躍らせるのですが、続いて現れたFBI捜査官ジャックの美男子ぶりにときめいてしまいます。どちらも捨てがたいイケメン♪ 動揺するミニョンをキュートに演じたユナちゃん、2022 第58回 大鐘賞映画祭 女優助演賞を受賞しました。
ヒョンビンは、激しいアクションシーンの9割を自身でこなしたそうで、さすが海兵隊に志願して所属した頑強さを感じます。「私の名前はキム・サムスン」の時には、まだ少年のあどけなさもあったヒョンビンが、すっかり渋い大人の男になりました。ダニエル・ヘニーは、歳を感じさせない甘い雰囲気。ユナちゃんが二人のどちらにもドキドキしてしまうのがわかります。
さて、10億円と共に消えた国際犯罪組織のリーダー。黒幕は誰なのか? 北、南、FBIの3人の共助の行方をハラハラしながら見守りました。(咲)


2022年/韓国/カラー/シネスコ/5.1ch デジタル/129分
字幕翻訳:根本理恵
配給:ギャガ 
公式サイト:https://gaga.ne.jp/confidential/
★2023年9月22日(金)TOHOシネマズ 日比谷他全国公開


posted by sakiko at 20:05| Comment(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ジャン=リュック・ゴダール 反逆の映画作家(シネアスト) 原題:Godard seul le cinéma 英題:Godard Cinema 

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©10.7 productions/ARTE France/INA – 2022

監督:シリル・ルティ 
出演:マーシャ・メリル、ティエリー・ジュス、アラン・ベルガラ、マリナ・ヴラディ、ロマン・グーピル、ダヴィッド・ファルー、ジュリー・デルピー、ダニエル・コーン=ベンディット、ジェラール・マルタン、ナタリー・バイ、ハンナ・シグラ、ドミニク・パイーニ 

2022年9月13日、スイスで91年の生涯を閉じたジャン=リュック・ゴダール監督。1930年12月3日パリ生まれ。1950年代末から60年代のフランス映画界で革新的な映画運動、「ヌーヴェル・ヴァーグ」を先導し、常に独自のスタイルを開拓・探究しながら最前線を駆け抜けたシネマの巨人にして鬼才。自ら選択した安楽死だと伝えられた衝撃の死から1年。いま改めて振り返る20 世紀映画界の伝説であり永遠の反逆児、ジャン=リュック・ゴダールの人生とは?その伝説の陰に隠された、一人の「人間」としてのゴダールの知られざる素顔に迫るドキュメンタリー。

『勝手にしやがれ』(60)で長編デビュー。「映画の革命」と呼ばれ、世界の映画界に衝撃を与える。60年代はアンナ・カリーナとの蜜月から生まれた『女は女である』(61)、『女と男のいる舗道』(62)、『はなればなれに』(64)など、「カリーナ時代」と呼ばれる作品群を発表。65年にはヌーヴェル・ヴァーグの最高傑作と評される『気狂いピエロ』、67年に『中国女』を製作するが、五月革命以降は『ウイークエンド』(67)を最後に商業映画との決別を表明し、『ワン・プラス・ワン』(68)、『東風』(70)など作風はより前衛的で政治色の強いものになる。77年にスイス、レマン湖畔のロールに拠点を移し、『勝手に逃げろ/人生』(80)で商業映画に復帰。『パッション』(82)、『右側に気をつけろ』(87)をはじめとする劇映画のほかに実験的なビデオ作品も数多く製作した。その後は『ゴダールの映画史』(88-98)の製作に没頭。21世紀に入っても、『アワーミュージック』(04)、『ゴダール・ソシアリスム』(10)、3D映画『さらば、愛の言葉よ』(14)、『イメージの本』(18)などを発表。

あまりにも有名なゴダール。いくつかの映画のタイトルは知っているものの、あらためてフィルモグラフィーを見てみると、おそらく1本も観ていないことに気がつきました。食わず嫌いで、あえて観ようとしなかったのだと思うのですが、お恥ずかしい。
本作で、ゴダールを知る様々な人が語るのを聞いて、いかに彼が映画を芸術として高めようとしたかを感じました。さらにゴダール本人が語る場面もあり、「反逆児」「鬼才」のイメージはさらに強まりました。
2番目の妻であるアンナ・カリーナが、パリのパレスチナ専門の書店で働いていた政治活動家だと知り興味津々。彼女の影響を大きく受けた作品をぜひ観たいと思いました。(咲)



2022年/フランス/フランス語/105分/カラー・モノクロ/1.78 : 1/5.1ch 
字幕:齋藤敦子
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ 
配給:ミモザフィルムズ
公式サイト:http://mimosafilms.com/godard/
★2023年9月22日(金)より新宿シネマカリテ、シネスイッチ銀座、ユーロスペース、アップリンク吉祥寺ほか全国ロードショー




posted by sakiko at 18:13| Comment(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ブリング・ミンヨー・バック! 英題「BRING MIN’YO BACK!」

2023年9.15(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開

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(C)Yuji Moriwaki All rights reserved


今年のフジロックに出演し話題のラテン×民謡バンド・民謡クルセーダース!
音響特化上映×ライブ×盆踊り=「踊り上映」開催!!


プロデューサー・ディレクター・撮影・編集:森脇由二
出演:民謡クルセイダーズ、Frente Cumbiero、ピーター・バラカン、 久保田麻琴、岸野雄一、大石始、元ちとせ、俚謡山脈、東京キューバンボーイズ、コデランニー

民謡クルセイダーズは、東京西部の米軍横田基地の街、福生市を拠点に活動するバンドで、福生在住のギタリスト田中克海と民謡歌手フレディ塚本の二人を中心に2011年に結成。日本各地の民謡にラテンやアフロビートをミックスして独自のアレンジを加えた音楽を演奏している。2017年にファースト・アルバム「Echoes of Japan」をリリース。ピーター・バラカン、ライ・クーダーにも絶賛され、人気フェス出演も果たした。
2019年にはワールドツアーを行い、コロンビア、ヨーロッパ各国、オーストラリア、ニュージーランドを回った。本作の撮影は2017年から始まり、2019年のワールドツアーにも同行。彼らが民謡を再構築して現代のオーディエンスに「民謡を取り戻す」過程に5年間密着したドキュメンタリー
コロンビアでは現地のバンド Frente cumbieroとセッションし、民謡のさらなるアップデートを模索する。また、元ちとせや久保田麻琴などの著名なミュージシャンや、ピーター・バラカンや岸野雄一などの評論家へのインタビューを通して、「民謡とは何か」を探っていく。

民謡は、今や一般的にはほとんど歌われず、TV番組で民謡歌手が歌っていたり、民謡教室で習っている人がいるとような感じで、コアな歌い手とファンがいるというイメージだったけど、このドキュメンタリーに出てきた民謡の数々、全部知っていた。日本人であれば、たとえ生では聴いてなくても、TVや盆踊り、祭りの場で知らず知らずのうちに耳に入り、頭に叩き込まれているなあと思った。
ボーカルフレディ塚本の伸びやかな歌声は素晴らしく、民謡クルセイダーズで使われているラテン音楽で使われるような楽器(ギター、管楽器、ボンゴなど)との組み合わせは絶妙なリズムを生み出し自然に踊りが出てくる。三味線ではなく、およそ民謡とは結び付かない楽器とのコラボがとても新鮮で、民謡をこんなにも自由自在に解釈し、歌っていることに快感さえ感じる(暁)。


公式HP
https://www.bringminyoback.com/
2022年/日本/90分 /16:9/カラー/ステレオ)
配給:ALFAZBET
posted by akemi at 15:37| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル トラヴェリン・バンド  原題:Travelin’ Band Creedence Clearwater Revival at The Royal Albert Hall

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© 2022 Concord Music Group, Inc.


たった4年の活動期間でアメリカン・ロックの歴史を変えた名バンドが頂点を極めるまでの軌跡を映像と音楽で辿ったドキュメンタリー。

1959年にハイスクールの友人だったジョン・フォガティ(ギター、ヴォーカル)スチュ・クック(ベース)ダグ・クリフォード(ドラムス)にジョンの兄トム・フォガティ(ギター)が合流してザ・ブルー・ヴェルヴェッツを結成。何度かバンド名を変更した後、1967年にクリーデンス・クリアウォーター・リバイバル(CCR)として再スタート。「プラウド・メアリー」「ボーン・オン・ザ・バイヨー」「トラヴェリン・バンド」「バッド・ムーン・ライジング」「グリーン・リヴァー」「雨を見たかい」など、数々のロックの名曲を生み出し、1960年代後半アメリカを代表するバンドのひとつとなり、“愛と平和の祭典”ウッドストック・フェスティバルにも出演した。
本国アメリカを制覇し、1970年1月、初のヨーロッパ・ツアーに赴く。オランダ、ドイツでの公演を経て行われたのが4月14日・15日、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われたライヴ。
当時世界で一番人気のあったザ・ビートルズを打倒するという意気込みでイギリスに乗り込むが、なんとライヴ数日前にポール・マッカートニーがザ・ビートルズを脱退! ザ・ビートルズの解散により、CCRは名実共に世界のトップ・バンドとなったのだ。
ビートルズ解散4日後の1970年4月14日にロイヤル・アルバート・ホールで行われたライヴは撮影・レコーディングされたが、作品として発表されることなくずっとロンドンの倉庫にひっそりと保管されてきた。半世紀の年月を経て、遂に本作で公開されることになった。
こうして、世界のトップ・バンドになったCCRだったが、楽曲のほとんどを作曲し、サックスからピアノまで自分で演奏するジョンの才能に注目が集まりすぎたためにメンバー間の軋轢が生じ、71年1月にバンドのマネージャーも兼任していたトムが脱退。同年の「雨を見たかい」はビルボード8位となったが、72年10月にバンドは解散した。

60年代半ばから後半にかけての中高生時代、ラジオで洋楽を聴きながら勉強していた私。
聴いて心地よかったのは、ビートルズ、ビージーズ、モンキーズ、サイモン&ガーファンクル、ギルバート・オサリバン、エルヴィス・プレスリー そしてブラザーズ・フォアやPPMなどのフォーク。
ローリング・ストーンズ、レッド・ツェッペリン、スティーヴィー・ワンダーなどは苦手。クィーンが出てきた頃には、ラジオも聴かず、洋楽も聴かなくなってました。
そんな私にとって、CCRは、かろうじてリアルタイムで聴いたバンド。CCRなどと略さず、早口言葉のように「クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル」と言っていたものです。でも、当時はどんなメンバーなのか、どこの出身なのかなど、何も知りませんでした。
本作で、CCRの結成に至る経緯や、メンバーの素顔を知ることができ、懐かしい「Proud Mary」「I Put a Spell on You」などの曲を聴くこともできました。何より圧巻は、ロイヤル・アルバート・ホールでのライヴ。思いのほか、合間のトークは少なくて、最後の曲が終わって、15分ものスタンディング・オヴェーションと拍手が続いたのに、再度舞台に登場することはありませんでした。アンコールは行わないというバンドのポリシーだそうですが、ちょっと寂しい気がしました。それが粋という彼らなりのスタンスなのでしょうか・・・ (咲)



★CDアルバム(発売中)
『ライヴ・アット・ロイヤル・アルバート・ホール』
ユニバーサルミュージック UCCO-45005
https://www.universal-music.co.jp/ccr/


2022年/86分/アメリカ/字幕(歌詞全訳):林かんな 
配給:オンリー・ハーツ 
公式サイト: http://ccr.onlyhearts.co.jp
★2023年9月22日(金)角川シネマ有楽町・ヒューマントラストシネマ渋谷他にて全国順次公開


posted by sakiko at 15:05| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ロスト・キング 500年越しの運命(原題:The Lost King)

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監督:スティーヴン・フリアーズ
原作:フィリッパ・ラングレー、マイケル・ジョーンズ
脚本:ジェフ・ポープ、スティーヴ・クーガン
音楽:アレクサンドル・デスプラ
出演:サリー・ホーキンス(フィリッパ・ラングレー)、スティーヴ・クーガン(ジョン・ラングレー)、ハリー・ロイド(リチャード3世/ピート)、マーク・アディ(リチャード・バックリー)

フィリッパ・ラングレー45歳、夫と別居し息子二人と暮らしている。長年勤めた職場では、上司に理不尽な評価を受けて落ち込んでも生活のためにやめるわけにはいかない。家庭も仕事もうまくいかず、苦悩の日々を過ごしていたがある日転機が訪れる。息子の付き添いで舞台「リチャード三世」を観劇したことで、これまでのリチャード三世への印象が大きく変わった。
歴史書を読み漁り、講演会に出かけ、ファンの集いにも顔を出した。没後のプロバガンダやシェイクスピアの史劇により、甥たちを殺した冷酷非情な王として悪名が史実となってしまったのではないか?自分が周囲の人々に正しく理解されていないように・・・。
フィリッパは夫が呆れるほどリチャード三世に没頭し、いまだ見つかっていない遺骨を探そうと思い立つ。

宣伝のキャッチは「推し活」です。思わず、そうそうと思ってしまいました。故人だろうが、王様だろうが、気になる人は気になります。フィリッパの灰色だった毎日に光が差して、先へ行く道を照らしたのに違いありません。これが、事実を元にした話だというのに驚きます。きっとニュースになったはずですが、全く記憶にありません。
フィリッパの視線の先には舞台で観たリチャード三世が幻影となって現れ、言葉まで交わします。自問自答ですが、「一人推し活」の彼女にはおおいに慰めと力になったはず。表情や足取りが変わっていきます。
フィリッパの探索を冷笑していた学者や大学が、いざ遺骨が見つかると態度を変えるのが噴飯ものですが、主婦と大学の研究者ではこんなことになるものなんですね…。遺骨が見つかり、王として葬儀が行われ、国民に追悼されたことで良かったというべきでしょうね。サリー・ホーキンスは『しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス』『シェイプ・オブ・ウォーター』以来見損ねていましたが、不思議な話でも「そんなこともあるかも、あってほしい」と納得させる力があります。(白)


2022年/イギリス/カラー/ビスタ/108分
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
(C)PATHE PRODUCTIONS LIMITED AND BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2022 ALL RIGHTS RESERVED.
https://culture-pub.jp/lostking/
★2023年9月22日(金)TOHOシネマズシャンほか全国ロードショー
posted by shiraishi at 14:06| Comment(0) | イギリス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

バーナデット ママは行方不明(原題:Where'd You Go, Bernadette)

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(C)2019 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All rights reserved.

監督・脚本:リチャード・リンクレイター
撮影:シェーン・ケリー
音楽:グレアム・レイノルズ
出演:ケイト・ブランシェット(バーナデット・フォックス)、ビリー・クラダップ(エルジー)、クリステン・ウィグ(オードリー)、エマ・ネルソン(ビー)

シアトルに暮らす主婦のバーナデット。夫のエルジーは一流IT企業に勤め、娘のビーとは親友のような関係で、幸せな毎日を送っているように見えた。だが、バーナデットは極度の人間嫌いで、隣人やママ友たちとうまく付き合えない。かつて天才建築家としてもてはやされたが、夢を諦めた過去があった。
日に日に息苦しさが募る中、ある事件をきっかけに、この退屈な世界に生きることに限界を感じたバーナデットは、忽然と姿を消す。

彼女が向かった先は早めにわかります。家族で行く予定のところだったのですから。それまでなんだかんだと行かない理由をつけていたバーナデットが、なぜそこに行ったのか?
ちょっと周りから浮いてしまう彼女を、ガラドリエル様、じゃなくってケイト・ブランシェットが演じます。そりゃ浮くよね、という存在感ありあり。なんだかもったいないようなキャスティングです。天才肌の仕事人間が、主婦に収まったことでおさめきれないモヤモヤが噴出してしまい、さてどうなるといったホームコメディ。(白)


2019年/アメリカ/カラー/シネスコ/108分
配給:ロングライド
https://longride.jp/bernadette/
★2023年9月22日(金)ロードショー
posted by shiraishi at 14:02| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!(原題:Teenage Mutant Ninja Turtles: Mutant Mayhem)

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監督:ジェフ・ロウ
製作:セス・ローゲン、エヴァン・ゴールドバーグ、ジェームズ・ウィーバー(『ネイバーズ』)
脚本:セス・ローゲン、エヴァン・ゴールドバーグ、ジェフ・ロウ、ダン・ヘルナンデス、 ベンジー・サミット
音楽:トレント・レズナー、アッティカス・ロス
声の出演:シャモン・ブラウン・Jr(ミケランジェロ)、ニコラス・カントゥ(レオナルド)、ブレイディ・ヌーン(ラファエロ)、マイカ・アビー(ドナテロ)、ジャッキー・チェン(スプリンター)、アヨ・エデビリ(エイプリル・オニール)

ニューヨークの地下には、タートルズたちが住んでいる。緑のドロドロの中を這いまわっていた赤ん坊のとき、ネズミのスプリンターが見つけ、今まで育てられた。ドロドロはミュータンジェンという特別な薬品で、触れたものをミュータントにする。4匹のタートルズもスプリンターもミュータントになって、高い能力を持っている。彼らは人間という危険な存在に知られないように暮らしてきた。
見た目はともかく、心は普通のティーンエイジャー。こっそり覗く人間世界は、スプリンターがいうように危険には思えない。街のみんなに愛され受け入れられるにはどうしたらいい?唯一の人間の友人、女子高生のエイプリルに相談しニューヨークを悩ませる”謎の犯罪組織”をやっつけることにしたが…。

ミュータントを作り出したのは家族が欲しかった科学者でした。研究室が悪の組織に襲われて、ミュータンジェンは零れてしまいました。生まれたての赤ちゃんタートルズの可愛いこと。ミュータント化したスペンサーはタートルズたちを守り育て、拳法を伝授します。彼らが大きくなっても、心配のあまり人間と関わるのを禁じました。ダメと言われるとやってみたい年頃のタートルズは、人間と仲良くしたくてたまりません。芸術家と同じ名前のミケランジェロ、レオナルド、ラファエロ、ドナテロたちの会話の中身は、専ら人間界で人気のカルチャーの話。アニメや漫画のこと、はては「BTSに会いたい」と言って「Butter」まで歌います。
筆の動きまで見えるような粗目のタッチのアニメーション、イマドキの曲に乗せてのスピーディな動きについていくには吹き替え版がお勧めです。異形のタートルズを拒否しないエイプリルに出会えたのは幸運でしたが、はたして人間界へ仲間入りできるのでしょうか?
そして大挙してやってくるスーパーフライと手下たちとの闘いは?(白)


2023年/アメリカ/カラー/シネスコ/110分
配給:東和ピクチャーズ
(C)2023 PARAMOUNT PICTURES.TEENAGE MUTANT NINJA TURTLES IS A TRADEMARK OF VIACOM INTERNATIONAL INC.
https://turtles-movie.jp/
★2023年9月22日(金)ロードショー
posted by shiraishi at 13:54| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ファッション・リイマジン(原題:Fashion Reimagined)

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監督:ベッキー・ハトナー
撮影:ダニエル・ゴッツ
出演:エイミー・パウニー、クロエ・マークス、ペドロ・オテギ

2017年4月、英国ファッション協議会とVOGUEによって、その年の英国最優秀新人デザイナーに選ばれたエイミー・パウニーは、賞金の10万ポンドで《Mother of Pearl》をサステナブル(将来にわたって持続可能)なブランドへと変えることを決意する。
当時ファッション業界は大量消費の真っ只中で、サステナビリティはニッチなトピックだった。
原材料から製造過程まで、すべてにおいてサステナブルなコレクションは、「No Frills(飾りは要らない)」と名づけられる。コレクションの発表は、2018年9月のロンドン・ファッション・ウィーク。準備期間はわずか18ヶ月!一からの原料探しが始まった。

世界の有名デザイナーの映画は数々あれど、個性や斬新なアイディア、生み出す苦労などが注目されてきました。この作品に登場するエイミー・パウニーのように、「地球の限りある資源を大切に地球にも身体にも優しいファッション」というのは初めてです。それもすでに供給されている素材でなく、人任せにせずに自分自身が探し出すとは!!
ウールなら羊の生産者を探し、製品となるまで全ての過程を把握していくのは、長い長い道のりです。これまでのように、たくさん作って売って、捨てて、また購入してもらうというのでなく、長く大事に使ってゴミにしない。「毎年、千億もの服が作られ、その5分の3が購入した年に捨てられる」なんて知りませんでした。自分はゆったり目が好きなのと、体型がほとんど変わっていないのとで、何十年も着ている服があります。超サステナブル!(白)


2022年/イギリス/カラー/ビスタ/100分
配給:フラッグ
(C)2022 Fashion Reimagined Ltd
https://www.flag-pictures.co.jp/fashion-reimagine/
★2023年9月22日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
posted by shiraishi at 13:34| Comment(0) | イギリス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ジョン・ウィック コンセクエンス(原題:John Wick: Chapter 4)

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監督・制作:チャド・スタエルスキ
脚本:シェイ・ハッテン、マイケル・フィンチ
撮影:ダン・ローストセン
音楽:タイラー・ベイツ
出演:キアヌ・リーブス(ジョン・ウィック)、ドニー・イェン(ケイン)、ビル・スカルスガルド(グラモン侯爵)、ローレンス・フィッシュバーン(バワリー・キング)、真田広之(コウジ・シマヅ)、シャミア・アンダーソン(トラッカー)、ランス・レディック(シャロン)、リナ・サワヤマ(アキラ)、スコット・アドキンス(キーラ)、イアン・マクシェーン(ウィンストン)

伝説の殺し屋ジョン・ウィックは裏社会の掟を破り、苛烈な粛清から生き延びたが自由になったわけではない。
組織内での権力を得た若き高官グラモンは、聖域としてジョンを守ってきたニューヨークのコンチネンタルホテルを爆破した。ジョンの旧友でもあった盲目の達人ケインに暗殺命令を出す。全ての殺し屋がジョン・ウィック狩りに乗り出した。ジョンが頼ったのは、旧友のシマヅが支配人である大阪のコンチネンタルホテル。シマヅは長年の友人を匿うが、ほどなく主席の使者がここも聖域ではなくなったと告げにきた

ジョン・ウィックが現れる冒頭は砂漠のシーン、後に聖域だったニューヨークのコンチネンタルホテルへ移り、大きな転換が!舞台を移りながら、ジョン・ウィックは追手と戦い続けて行きます。制裁は容赦ないと知っているジョン、旧友を訪ねたらみな殺されるとわかっているはずなのですが。シマヅ支配人の娘アキラ役のリナ・サワヤマさん、この作品で初めて観ましたが、日本生まれ、ロンドン育ち。シンガーソングライターとして活躍、この作品が長編映画デビュー。
ジョン・ウィック第1作からずっと観ていますが、大ヒットして次々とアクションも舞台装置も派手に大がかりになっています。還暦目前(1964年生まれ)のキアヌ、ちょっと動きが遅く見えてしまうのは、今回の相手がドニー(1963年生まれ)なので仕方のないところ。盲目の設定でハンデをつけているものの相変わらずのキレキレです。アクションと美しい撮影に先の気になるストーリーに身って、いつのまにか3時間近く。”コンセクエンス Consequences”の意味は報復。(白)


2022年/日本/カラー/シネスコ/169分
配給:ポニーキャニオン
(R), TM & (C)2023 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.
http://johnwick.jp/
★2023年8月日(金)ロードショー
posted by shiraishi at 13:29| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

PIGGY ピギー(原題:CERDITA)

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監督・脚本:カルロタ・ペレダ
出演:ラウラ・ガラン
カルメン・マチ
リチャード・ホームズ
ピラール・カストロ

スペインの田舎町。肉屋の娘で ティーンエイジャーのサラは、豊満な体型からクラスメイトに「Piggy(子ブタ)」と呼ばれ執拗にイジメられていた。幼馴染までそちらに組みしていて、家族にも言えない。一人で閉じこもっていたが、あまりに暑いのでこっそりプールへ出かけていく。見知らぬ男がプールから出てきて、そこへいじめグループが通りかかった。さんざん囃し立てからかったうえ、サラの着替えと携帯の入ったリュックを持ち去ってしまった。
家までビキニ姿で帰らねばならず、人目を避けて脇道に入ったサラはイジメクループが男に拉致されるのを目撃する。

スペイン発のリベンジホラー。元は短編作品だったのが、映画祭などで好評を博し長編に作り直したもの。主演のラウラ・ガランは舞台俳優で、ティーンではありませんが、コンプレックスで閉じこもるボッチ女子高生を演じて、ゴヤ賞で最優秀新人女優賞を受賞しました。
ところ変わってもイジメのやり方は万国共通のようです。本人は毎日傷つけられ、恐怖で縮こまるしかないのに、イジメる方は笑っていて「ただの遊び、ふざけただけ」と言うだけ。家族に打ち明ける勇気もなかなか出ません。長編になったことでリベンジが叶うや否や?(白)


2022年/スペイン/カラー/シネスコ/99分
配給:シノニム、エクストリーム
https://piggy-movie.com/
★2023年9月22日(金)ロードショー
posted by shiraishi at 13:17| Comment(0) | スペイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする