2023年03月18日
ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー
監督・脚本:阪元裕吾
アクション監督:園村健介
撮影:伊集守忠
音楽:松原憲
主題歌:新しい学校のリーダーズ
出演:髙石あかり(杉本ちさと)、伊澤彩織(深川まひろ)、水石亜飛夢(田坂)、中井友望(宮内茉奈)、飛永翼(須佐野)、橋野純平(赤木)、安倍乙(向井さくら)、渡辺哲(松本さん)、丞威(神村ゆうり)、濱田龍臣(神村まこと)
ちさととまひろは、今日もまた途方にくれている。殺し屋としてきっちり仕事をしていても、社会生活は全くのダメダメな二人は、お金の管理ができない。請求書が届いてもほったらかし、ほとんど行かなかったジムの会費が鬼のようにたまっていた。教習所や保険や、とお金が出て行くばかり。一方殺し屋協会のバイト兄弟ゆうりとまことも同じく途方に暮れている。正社員のちさと&まひろと違って、入ってくるお金は微々たるもの。なんとか正社員になりたい!あの二人をやっつけて、自分たちが正社員になろう!!と夢を描くのだった。
2021年に公開、ロングランした前作『ベイビーわるきゅーれ』の続編。ちさととまひろの日常はあのまま変わらず、というかグダグダのダメさ加減が「ちょっと待て!」と言いたくなるレベル。お節介なおばちゃんでなくともそう思うはず。ぢかし確実に前より絆が深まっています。そんな二人も仕事ではプロ、バイト待遇のほかの殺し屋から妬まれ、狙われるほどです。
二人を蹴落としたいゆうり役を丞威さん、『燃えよデブゴン TOKYO MISSION』に現れた長身のヤクザ島倉に目が留まりました。ドニー・イェンと東京タワーで死闘を繰り広げています。弟まこと役の濱田龍臣さんは子役から活躍、念願のウルトラマン役もかなえて今回本格アクション。園村アクション監督の指導のもと、繰り返したというアクションシーンに注目。長袖着ていますが、撮影は真夏だったそうです。(白)
★第1弾の阪元裕吾監督インタビューはこちら
今回ちさととまひろのお二人に取材の野望を抱いていたのに、果たせず残念。いつかきっと。
2023年/日本/カラー/101分
配給:渋谷プロダクション
(C)2023「ベイビーわるきゅーれ2」製作委員会
https://babywalkure.com/
★2023年3月24日(金)ロードショー
雑魚どもよ、大志を抱け!
監督・原作:足立紳
脚本:松本稔、足立紳
撮影:猪本雅三 新里勝也
音楽:海田庄吾
出演:池川侑希弥(高崎瞬)、田代輝(村瀬隆造)、白石葵一(戸梶元太・トカゲ)、
松藤史恩(星正太郎)、岩田奏(西野聡)、蒼井旬(玉島明)、坂元愛登(小林幸介)、高崎佳子(臼田あさ美)、浜野謙太(高崎作朗)、新津ちせ(高崎ワコ)、河井青葉(村瀬美奈)、永瀬正敏(村瀬真樹夫)
地方の町の平凡な小学生、瞬。両親と妹との4人家族。目下の心配ごとは教育に熱心な母が、無理やり塾に行かせようとしていること。母の乳がんも心配だけど、すぐ手術跡を見せるのはやめてほしい。
瞬の仲間は頼りがいのある隆造、いじめられっ子のトカゲ、ヤンキー姉のいる正太郎。それに将来は映画監督になりたい聡たちだ。不良中学生の指示で明たちが聡を脅しているのを見てしまった。怖くて知らないふりをしてしまった瞬はトカゲたちと溝ができてしまう。そんなとき母の癌が再発した。自分を卑怯者で弱虫と認めた瞬は、もう死に物狂いで立ち向かうしかない。
男の子たちが線路にたたずんでいるのを観ると、あのリヴァー・フェニックス主演の名作『スタンド・バイ・ミー』(1986)を思い出します。長じて作家になった主人公が少年時代を思い起こすもので、個性的な少年たちがいつまでも記憶に残りました。
こちらは足立紳監督が、相米信二監督に師事していた20年も前に書いていた脚本が元。小説「弱虫日記」を出版したのが2017年、ブラッシュアップしてようやく映画化なったものです。監督の分身のような主人公・瞬をはじめフレッシュな少年たちはオーディションで選ばれ、短い少年時代の輝きを残しました。脇の大人たちも一癖あり、ちょっと悲しくて面白い、足立監督映画の香りが濃厚です。(白)
2022年/日本/カラー/シネスコ/145分
配給:東映ビデオ
(C)2022「雑魚どもよ、大志を抱け!」製作委員会
https://zakodomoyo-movie.jp/
★2023年3月24日(金)新宿武蔵野館ほか全国順次公開