2023年02月03日
呪呪呪/死者をあやつるもの
監督:キム・ヨンワン
原作・脚本:ヨン・サンホ
キャスト:オム・ジウォン(イム・ジニ) 、チョン・ジソ (ソジン)、チョン・ムンソン (チョン・ソンジン)、キム・イングォン(キム・ピルソン) 、コ・ギュピル(タク・ジョンフン教授)、クォン・ヘヒョ(イ・サンイン)、オ・ユナ(ビョン・ミヨン)、イ・スル(ジェシー・ジョン)
住宅街で凄惨な殺人事件が起こった。被害者のそばにあった不可解な遺体が容疑者と思われたが、死亡して3ヶ月もたっていた。死体が殺人犯!?独立系ニュースチャンネル「都市探偵」の社長のキム・ピルソンは、この奇妙な事件をいち早く知って、ジャーナリストのイム・ジニらメンバーと独自に調査を始めた。番組あてに男から連絡が入った。自分が死体を操って殺させた、という。調査するうちに大企業がからんでいるうえ、強力な呪いがかけられていることがわかった。ジニは家族同様だった呪術師のソジンがここにいたならと思う。彼女ならこの混迷した状況を解く手がかりを見つけ出せるはず。
監督は『ファイティン!』(2018)のキム・ヨンワン、原作・脚本は、大ヒットした『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016)、『新感染半島 ファイナル・ステージ』(2020)監督のヨン・サンホ。このコンビの「謗法 ~運命を変える方法~」というタイトルのテレビドラマが前年にあったようです。Netflixで1シーズン12話が観られます。
劇場版の本作では、これまでのゾンビ映画とはかなり違ったゾンビが登場します。呪術によってよみがえったゾンビ “在此矣(ジェチャウィ)”は、猛ダッシュ、全力疾走でターゲットを追いかけます。操られるまま話もすれば、車の運転も超絶アクションも可能です。統率された俊足ゾンビに追いかけられるなんて、死ぬほどイヤです。捕まったら即死。
この事件の真相を暴いていく過程と、呪術師と呪いをかけた者との攻防を画面で見守ってください。(白)
呪呪呪(じゅじゅじゅ)という、おどろおどろしいタイトルから、観るのをやめようと思ったほどだったのですが、さすが韓国映画、しっかりした脚本で唸りました!
観てみようと思ったのは、出演陣の中にクォン・ヘヒョの名前があったからでした。
古くは、『ラスト・プレゼント』「冬のソナタ」「私の名前はキム・サムスン」、ホン・サンス作品には『3人のアンヌ』(2011年)以来、何本も出演している常連。ヨン・サンホ作品には『我は神なり』(2013)『新 感染半島 ファイナル・ステージ』(2020年)に次ぎ3本目の出演。この人が出ているのならという安心感があります。本作では、製薬会社の専務で、生放送で殺人を告白した男に、死の宣告をされるという役どころ。可笑しさをかもしだしながらもぴりりと引き締めてくれます。
また、「約束のない恋」「一度行ってきました」など、多くのドラマで活躍してきたオ・ユナが、製薬会社社長の娘で、後継者と目されている才女を演じていて光っています。
弱者を踏み台に、金儲けしようとする大手製薬会社をあばく物語。社会的問題を内蔵したゾンビ映画を、ぜひ怖がらずにご覧ください。エンドロールのあとの「その後」も、お見逃しなく!(咲)
2021年/韓国・イギリス/カラー/シネスコ/110分
配給:ハピネットファントム・スタジオ
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公式HP:https://happinet-phantom.com/jujuju/
公式Twitter:@jujuju_movie #呪呪呪
2023年2月10日(金)新宿バルト9他にて公開