2022年12月25日

チョコレートな人々

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(C)東海テレビ放送


監督:鈴木祐司
ナレーション:宮本信子
プロデューサー:阿武野勝彦
音楽:本多俊之
音楽プロデューサー:岡田こずえ

『人生フルーツ』『さよならテレビ』の東海テレビドキュメンタリー劇場最新作
2021年日本民間放送連盟賞テレビ部門グランプリ受賞作の映画化

福祉と経済、生きがいと生産性、さまざまな人と共に働くよろこびと、その難しさ……理想を追い求めるチョコレートブランドの山あり谷あり、きれいなだけじゃない19年を描く、東海テレビドキュメンタリー劇場第14弾。

愛知県豊橋市の街角にある「久遠チョコレート」。世界各地のカカオと、生産者の顔が見えるこだわりのフレーバー。品のよい甘さと彩り豊かなデザインで、たちまち多くのファンができ、いまではショップやラボなど全国に52の拠点を持つ。
はじまりは2003年、26歳の夏目浩次さんが3人のスタッフとはじめた小さなパン屋さん。その後、いくつもの事業を展開してきたが、トップショコラティエの野口和男さんとの出会いが大きな転機になる。
夏目浩次さんたちスタッフは、かれらが作るチョコレートのように、考え方がユニークでカラフル。心や体に障がいがある人、シングルペアレントや不登校経験者、セクシュアルマイノリティなど多様な人たちが働きやすく、しっかり稼ぐことができる職場づくりを続けてきた。そんなチョコレートな人々の物語。

「チョコレートは失敗しても温めれば、作り直すことができる」
あ、そうなのか・・・ 思えば、シンプルな板チョコを買ってきて、それを溶かして、お菓子作りに使ったことがありました。
「久遠チョコレート」のことは、本作で初めて知りましたが、デパートのイベントでも常連なのだそうです。
テリーヌといえば、オードブルの一品を思い浮かべますが、チョコレートもテリーヌという形になるのですね。(チラシにあるものです) いろいろな味付けをしたカカオに、ナッツやドライフルーツ、さらに小豆など和風のものも自由に詰め込んだバラエティに富んだ品ぞろえ。 一度、いただいてみたい。
仕事になかなか就くことのできない人たちにも門戸を開いた会社の姿勢にも感銘しました。(咲)

タイトルが気にはなっていたのですが、なかなか作品を観る時間が取れず、公開ぎりぎりになってしまいました。「久遠チョコレート」のことは、この作品で初めて知りました。それにしてもパン屋から始めて、挫折を繰り返し、チョコレートで成功というのがすごい。
夏目浩次さんが26歳の時から、障害者と共に、いろいろ試行錯誤してきた様子が出てきますが、これを20年も追って撮り続けた東海テレビの人たちの偶然と必然。まだ、海のものとも山のものともわからない時からずっと、この人たちを追い続けて来たというのは何か嗅覚とでもいえるものがあるのか。
私も1966年に障害者たちが創業した会社で、定年まで15年働いたけど、こちらの会社は、もともと自分たちが必要な「障害者・高齢者の自立生活のための福祉用具」を扱う会社で、最初はリハビリ機器から始まり、介護保険制度が始まってからは、デイサービスやグループホームなど、必要に応じて、扱うものが広がっていった会社でした。車いすで働いている人も多く、バリアフリーな社会を目指していましたし、障害者差別禁止法(障害者差別解消法として成立)を作ろうと、社長自身が先頭にたって活動していました。
この映画はチョコレートによって、多様な人たちが多様な働き方をしている姿が紹介されていましたが、障害者自身が福祉に頼るのではなく、自立した生活を営める社会の実現こそが大事と思います。
それにしても、このチョコレート食べてみたい!! 東京で買えるとこはどこにあるんだろう。調べてみたけど、関東では神奈川とか埼玉、栃木には店があるようだけど、東京にはなさそう。イベントの時に目指していくしかなさそう。あるいは名古屋(あいち国際女性映画祭)に行った時に寄れるところがあるか調べてみよう(暁)。


2022年/日本/102分
取材協力:株式会社ベルシステム24ホールディングス、株式会社ベル・ソレイユ、豊橋市、のんほいパーク、株式会社ケアビジネスパートナー、童謡歌手 ひまわり
製作・配給:東海テレビ
宣伝・配給協力:東風
公式サイト:http://www.tokaidoc.com/choco/
★2023年1月2日(月)より、東京・ポレポレ東中野、愛知・名古屋シネマテーク、大阪・第七藝術劇場ほか全国順次公開
posted by sakiko at 10:57| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

離ればなれになっても  原題:Gli anni più belli  英題:The Best Years

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(C)2020 Lotus Production s.r.l. - 3 Marys Entertainment


監督:ガブリエレ・ムッチーノ(『幸せのちから』)
音楽:二コラ・ピオヴァーニ(『ライフ・イズ・ビューティフル』)
出演:ピエルフランチェスコ・ファビーノ、ミカエラ・ラマツォッティ、キム・ロッシ・スチュアート、クラウディオ・サンタマリア

1982年ローマ。クラブで踊っていた16歳の青年ジュリオは、友人たちと外で起きている暴動を見に行く。リッカルドが警官にこん棒で殴られ負傷し、仲間たちが病院に運ぶ。一命を取りとめ、「イキノビ」のあだ名で呼ばれることになるリッカルド。
その夏、ジュリオと同級生のパウロは、リッカルドの両親に招かれて、海辺の別荘で過ごす。その年の大晦日、クラブでパウロは同級生のジェンマと恋に落ちる。お互い、父を知らない身の上。パウロに夢中になっている間に、ジェンマの母が亡くなる。ジェンマは、ナポリの伯母の家に引き取られ、パウロと会えなくなる。
1989年、パウロは教師、ジュリオは弁護士、リッカルドは映画評論家を志す芸術家と、社会への一歩を踏み出した3人の男たち。ある夜、別人のように変わってしまったジェンマと再会する・・・

冒頭、花火があがる中、中年の男性ジュリオが、16歳だった1982年を振り返るところから物語は始まります。ジュリオの隣には若い女性。家の中から中年の女性が「ジュリオ、スヴェーヴァ、中に」と声をかけます。この女性たちが誰だか明かされないうちに、一気に時は1982年に遡ります。
共産主義者のリッカルドの両親の海辺の別荘から、3人はオンボロ車を買って、バルセロナに行こうとします。1982年といえば、スペインで行われたFIFAワールドカップでイタリアが優勝した年でした。3人はサッカーを観に行こうとしたのですね。
1989年11月9日 ベルリンの壁崩壊、2001年9月11日アメリカ同時多発テロ事件と、時の流れを示す出来事と共に、年を重ねる4人。新年のカウントダウンと花火も、大事な要素として節目節目に登場します。出会いと別れ、仕事での成功や挫折、嬉しい再会・・・ 4人それぞれの人生に、どこかで自分を重ねることもありました。ジェンマは、宝石という意味。磨けば美しくなる宝石のように、人生が輝くものであればいいなと、しみじみ思いました。(咲)


2020年/イタリア/カラー/ビスタ/5.1chデジタル/135分
字幕翻訳:岡本太郎
後援:イタリア大使館、イタリア文化会館
提供:クラシコム
配給:ギャガ
公式サイト:https://gaga.ne.jp/thebestyears
★2022年12月30日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ他 全国順次公開




posted by sakiko at 00:15| Comment(0) | イタリア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする