2022年11月20日

Vin Japonais(ヴァン・ジャポネ)〜the story of NIHON WINE

2022 年11月25日(金)〜12月1日(木)まで
エビスガーデンシネマにて毎日10:30上映

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(C)2022 CruX co.ltd.


日本ワインを世界へ発信する

ナビゲーター
Frederic Cayuera (フレデリック・カユエラ)
Florent Dabadie(フローラン・ダバディ)
出演:日本各地のワイナリーオーナー、ワイン醸造家、葡萄育成者、ソムリエ、レストランの方など
監督、プロデューサー:NORIZO
スペシャルアドバイザー:西浦昌文
音楽制作:ryu-ya

みなさんは日本ワインを飲んだことがありますか?
日本国内のワイナリーを訪問したことがありますか?
日本ワインを主題とした初のドキュメンタリー映画


世界的なワインスクールのアカデミー・デュ・ヴァンで講師を務める在日3年のフランス人のワイン・プロフェッショナル、フレデリック・カユエラ氏がメインナビゲーターとなり、日本ワインの歴史、現状、未来を紐解いていきます。
また、スペシャルナビゲーターとしてフランス人ジャーナリストのフローラン・ダバディ氏が参加し、グローバルな視点から日本ワインの魅力を語っています。在日22年。1998年から2002年まで、サッカー・フィリップ・トルシエ監督のパーソナル・アシスタント(監督の意思を選手たちに伝えていた)として知られる方です。
プロデューサー兼監督は、この映画の製作会社でもある日本ワイン専門商社の株式会社CruX(クリュックス)の運営する日本ワインのWebメディア「日本ワイン.jp」(https://nihonwine.jp/)の編集長NORIZO(ノリゾー)氏。
株式会社CruXは、日本ワインのメディア・教育・流通事業・Web メディア「日本ワイン.jp」の運営、「日本ワイン検定 日本ワインマスター・日本ワインアドバイザー呼称資格認定試験」の運営、プロ向け日本ワイン卸売サイト「CRAFT WINE SHOP」の運営など、日本ワインの成長・発展に資する事業と、地域創生に貢献する事業を展開している会社だそうです。

日本国内のワイナリーは近年増えていて、その数は約400ヵ所に迫る勢い。また、日本ワインのクオリティはどんどん向上して、世界のワインコンテストでも数々の金賞や銀賞などを受賞するまでになりました。しかし、大躍進する日本ワインが増える一方で、日本国内での認知度はまだまだ低く、海外においては「よく知らないし、よく分からない。そもそも日本でワインを造っているの?」という状態。
「この状況をなんとかしたい、変えたい!」という想いから、この素晴らしい "日本ワイン" と "日本の魂(ソウル)" を、世界に発信するプロジェクト"Vin Japonais(ヴァン・ジャポネ)" 映画制作プロジェクトが立ち上がり、日本ワインの魅力を世界に発信することを目的として制作されました。

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(C)2022 CruX co.ltd.


日本ワインの代表的な生産地である山梨、長野、北海道のワイナリーや葡萄生産者を訪ね、ワイン造りや葡萄栽培への想い、工夫。日本の自然や雨が多い風土に焦点を当て、日本独自のワイン用葡萄の開発なども語りつつ、欧米の品種を日本の風土で育てる工夫なども多く紹介され、世界に認められるワインを造る努力の数々が話される。
また、“日本ワインの父”とよばれる川上善兵衛ゆかりの新潟のワイナリー「岩の原葡萄園」を訪ね、1890年創業の話が語られる。地主の川上善兵衛は地元の農民が食べていける作物として葡萄栽培にたどりつき、ワイン造りを始めたという。勝海舟の薦めやサントリーの鳥井信治郎との出会いと山梨・サントリー登美の丘ワイナリーとの関係や、塩尻桔梗ケ原・五一ワイン創業者林五一との出会いと、葡萄苗の話など、興味深い話が続き、日本ワインの現在までの歩みと未来を描く。
またソムリエやレストランも出てきて、ワインと食べ物との関係、和食とワインのマリアージュなども語られる。

日本でのワイン醸造の歴史が語られ、シャトー・メルシャン勝沼・鳥居平にある「ワイン資料館」で見たことがある、日本人で初めてフランスにワイン造りを学びに行った高野正誠と土屋龍憲の写真が出てきた。
また山梨県勝沼周辺のワイナリーをたくさん訪ね、1000年近い歴史を持つ「甲州」というこの地域の葡萄品種を大事に育て、ワインを造っているワイナリーの方たちや葡萄生産者の「甲州」への想い、こだわりについて多く語っていたのが印象的だった。
冒頭、11月4日から公開されている『シグナチャー〜日本を世界の銘醸地に〜』(シャトー・メルシャンの醸造家・安蔵光弘さんの半生を描いている)の、安蔵光弘さん本人がナビゲーターの二人と語るシーンが出て来て、英語で会話していたので、思わずニヤリとしてしまった。日本のワイン業界を牽引したメルシャン顧問の浅井昭吾(麻井宇介)さんが『シグナチャー~』の中で、安蔵さんに「語学の勉強をしろよ」と言うシーンがあったから。このドキュメンタリーは、海外に日本ワインを紹介するというコンセプトなのでそうなのだろうけど、その後も英語やフランス語でナビゲーターの二人と会話をする人が多く、勝沼でワインに関わる人たちは、結構海外でワイン造りを勉強した人がいるのかもしれない。外国語を話せる人が多いと思った。
ヨーロッパの葡萄生産地と比べて雨の多い日本の気候。これを克服する術として、水はけがいい斜面に植えたり、葡萄に袋をかけたり傘を作るとか、それぞれの生産地で工夫して葡萄を栽培している様が紹介される。また、北海道や桔梗ケ原などの寒冷地では、温暖化の影響で葡萄を育てやすくなったという。葡萄の幹を斜めに植え、雪のシーズンは幹が折れないように地面に寝かす工夫をしたり、各地のいろいろな苦労やアイデアが出てきた。葡萄のいろいろな品種を試したり、適切な栽培方法をみつけることがいいワインを造るための肝であることが繰り返し語られていたのが印象に残った。
品種のことはよくわからないけど、浅井昭吾さんが桔梗ケ原で欧州品種メルローという葡萄品種を植えるよう働きかけた時の話も出てきて、それが後の「桔梗ヶ原メルロー」につながった話にはなるほどと思った。『シグナチャー~』の中でも浅井さんが農家の人の反対意見が多い中、このメルロー種の葡萄を広げた話が出てきたけど、そういう冒険があって、新たなワインが生まれるということなのだと思った。
また「日本のワインぶどうの父」と呼ばれる川上善兵衛が、親交のあった勝海舟の勧めで、ブドウ栽培とワイン醸造を決めた話はとても興味深かった。そして、葡萄の品種改良に取り組み、虫害や多湿に強い日本初のワイン用品種であるマスカット・ベーリーA を開発したという話は、これも今につながるワイン物語だ。
ワインツーリズムというのも語っていたけど、そういうのが増えたらぜひ参加したいけど、私はいつもウィナリーに行く時は個人で行くことが多いので困っている。ワイナリーはだいたいバスの便などがない郊外や山の上にあるので、車で行かざるを得ない。ワインを飲みたいのに車で行くしかない状態で、近くに泊まるところか、そこで宿泊するとか、運転する人も飲めることができるような方法がないかと思う。最近はシーズンになると、ワイナリー巡りのバスの便を仕立てるところも出てきたけど、道の駅とか経由のバスの便とか作ってくれたらとか、ワイナリーの駐車場で酔いがさめるまで休むことができるとか、そういうのがあったら、もっといろいろな場所へ行けるのにと思っている。
ここに出てきたワイナリーでは、シャトー・メルシャン、五一ワイン、ヴィラデストワイナリーなどに行ったことがある。ヴィラデストワイナリーのレストランでは、まさにこの撮影が行われたテーブルで食事をした(笑)。ここから日が暮れる時の周りの景色が素晴らしかった。
今回、たくさんのワイナリーが出てきたけど、いつか機会があったら行ってみたいと思ったのは、「サントリー登美の丘ワイナリー」と、ベトナムに5年いたことがある方がやっているという小諸の「ジオヒルズワイナリー(風吹く丘のワイナリー)」。ワイナリーでベトナム料理が食べられるなんて面白そう。女性の醸造家やワイナリー経営者は二人くらいだった気がする。女性の従事者は少ないのでしょうけど、女性生産者ももう少し登場していたらよかったと思った私です(暁)。

【本作品のホームページ】 https://vinjaponais.jp/
2022年/日本
製作会社(制作:CruX)

*五一ワインに行った時の話とウルグアイのワイナリーに行った時の話がスタッフ日記にあります。
一升瓶に入ったワイン 「五一ワイン エコノミー」を買ってみました(暁)
http://cinemajournal.seesaa.net/article/472972369.html
posted by akemi at 20:40| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

シスター 夏のわかれ道  原題:我的姐姐

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© 2021 Shanghai Lian Ray Pictures Co.,Ltd. All Rights Reserved

監督:イン・ルオシン (殷若昕)
脚本:ヨウ・シャオイン(游暁頴)
主題歌:「Sister」 ワン・ユエン(王源)
出演:チャン・ツィフォン(張子楓)、シャオ・ヤン(肖央)、ジュー・ユエンユエン(朱媛媛)、ダレン・キム(金遥源)

四川省成都。看護師として病院で働くアン・ラン(安然)は、医者になるため北京の大学院進学を目指して受験勉強に励んでいた。そんなある日、 疎遠だった両親が交通事故で急死し、6歳の弟アン・ズーハン(安子恒)が残される。アン・ランは看護師として働き始めた時に家を出たので、入れ違いで生まれた弟とは一緒に暮らしたことがなかった。弟が現れたことで、アン・ランの人生計画はかき乱される。葬式が終わり、父方の伯母アン・ロンロン(安蓉蓉) も母方の叔父ウー・ドンフォン(武東風)も、ズーハンは実の姉であるアン・ランが育てるべきだという。だが、アン・ランは「弟は養子に出す」と宣言。すぐに養子先を探し始め、父が遺した自分名義のアパートも売却する手続きを始める。養子先が見つかるまで仕方なくズーハンと同居し、面倒を見始めるが、幼いズーハンは両親の死を理解できずに我儘ばかり。恋人も彼女の苦境にピントはずれの助けを出して、イライラさせるだけ。ようやく人づてに養子先を紹介される。庭のある家で暮らす金持ちの夫婦は、ズーハンを一目で気に入ってくれる。北京に旅立つ日が近づく。弟を養子に迎えた夫婦に呼ばれる。家を売ったお金の半分を養父母に渡そうとすると、お金はいらないので、合意書にサインをしてほしいといわれる。その条件を聞いて、アン・ランはズーハンの手を引いて走り出す・・・

ものすごく年の離れた弟ですが、一人っ子政策が2015年に解除された賜物。実は、アン・ランの両親は、まだ一人っ子政策(1979年~2015年)の時代に、娘に足の障害があるので、第2子を産みたいと申請したことがあるのです。それを知ったアン・ランが、わざとスカートを穿いたことから嘘だとばれて許可が却下され、父親に怒られたという過去があったのです。 北京の大学の医学部に進学したかったのに、娘は親の面倒を見るべきと、地元の大学の看護科に志望を勝手に書き換えられたという恨みもアン・ランにはありました。
父の姉であるアン・ロンロンが、西瓜を一緒に食べながら語る場面があります。母親はいつも弟優先で、西瓜を内緒で弟だけに食べさせていたこと、大学のロシア語科に受かった時もダメと言われたこと、仕事でモスクワに滞在していた時にも弟に出来た赤ちゃんの面倒を見るために呼び戻されたと語ります。その時に買ってきたマトリョーシカにロシア語で語りかけるアン・ロンロンの姿に、女であるために夢を叶えられなかった悲哀を感じました。 伯母の時代は、まだ一人っ子政策の前ですが、それでも、息子が優先された時代でした。 一人っ子政策が解除されて、無理やり堕胎されたりの悲劇はなくなったとはいえ、男児優先の風潮は続いているのでしょうか・・・ 
アン・ランが自分の人生を切り開いていきたいという思いの中で、血の繋がった弟のことも考えようとする姿が素敵でした。でも、なんとか自分の道を歩いていってほしいと強く思いました。
これは余談ですが、本作の舞台になっている成都には、32年前に行ったことがあって、町の変貌ぶりに驚きました。 アン・ランが弟と地下鉄に乗る場面があって、おぉ~成都にも地下鉄が出来たのだと。 四川料理といえば、辛いと聞いていましたが、唐辛子というより山椒の辛さなのですね。 アン・ランがお母さんの作る肉饅頭は、花椒で口がしびれてしまうと語る場面がありました。確かに成都で食べた本場の麻婆豆腐は花椒の味がきつかったです。 でも、辛くないまろやかなお料理もあって、四川料理は辛いだけじゃないということも知った成都の旅でした。
成都の公園で、纏足のおばあさんたちが十数名で集っていて、よちよち歩いていたのも思い出しました。足は小さいのが美しいという勝手な解釈で、中国の女性たちが蹂躙されていた時代もあったのだと思いました。女性はいつになったら真の自由を手にできるのでしょう・・・(咲)


「自分が目標とする人生を選ぶか、姉として生きるか」その葛藤が描かれる。
疎遠だった両親が事故死しして、突然現れた6歳の弟を“育てる”ことになるのだが、映画の案内に「見知らぬ弟があらわれる」とあり、弟が生まれたことを知らなかったということなのだろうか、それほど両親と疎遠だったのかと思った。
『花椒(ホアジャオ)の味』でも、主人公は父の葬式で自分に異母姉妹がいることを知り、早々に打ち解け、父の火鍋店を助け合って続けるということが描かれていたが、こちらはそうはいかない。突然現れた「幼い弟の面倒をみなくてはならない」と、両親の姉弟など親戚からいきなり押し付けられたのだから。自分の夢を強制的に諦めさせられそうになることに、無性に腹が立ち、強引な行動に出るが、それもわかる。私でも、この状態だったらそうしただろう。
そもそも医師志望だったのに、女だからという理由で、両親に自分の進路を勝手に変えられてしまったということが許せないアンランは、自力で医者を目指していたのだから、そう簡単に諦めることはできない。それにとても共感する。
(咲)さんが書いている、伯母さんと西瓜を食べるシーンは、私もこの作品の山場である感動的なシーンだと思い、やはり女性の脚本家、監督ならではの思いが込められていると思った。
幼い弟と一緒に暮らすうち情がわいてきたとしても、やはり医者になるという目標を達成してほしいと思いながら観ていたのだけど、最後をどう解釈したらいいのか。養子に出した家から弟を連れだした時、引き取った家の人は引き止めもせずというのが腑に落ちないし、連れだしたけど、彼女はあの時点で実家も売り、病院もやめ、北京に行くという状態だったはずだけど、その状態でどうするのでしょう。その状態で北京に行くという意味なのか、あるいは四川省で弟と一緒に生きていくという意味なのか、判断に迷うところ。最後のシーンは、観た人の解釈に任せるということらしいのですが、私としては、アンランは成都に留まるのではなく、北京に行って新しい生活に挑戦するという方向であってほしいと思った。
男女平等が進んでいるようにみえる中国でも、北京や上海などの都会以外では、まだまだ男尊女卑の考え方が人々の中にあり、女性が家族や男兄弟のために我慢や犠牲を強いられているという現実があるのだなと思った作品でした(暁)。


2021年/中国語/127分/スコープ/カラー/5.1ch
日本語字幕:島根磯美
配給:松竹
公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/sister/
★2022年11月25日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋ほか全国公開
posted by sakiko at 20:39| Comment(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

はだかのゆめ

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監督・脚本・編集:甫木元空(ほきもとそら)
プロデューサー:仙頭武則 飯塚香織
撮影:米倉伸
音響:菊池信之
出演:青木柚、唯野未歩子、前野健太、甫木元尊英

余命宣告を受けた母は、ふるさと四万十川のほとりの実家で暮らす選択をした。祖父が一人住んでいる家にやってきた二人。何事にものろまな息子のノロは、母に近づく死を受け入れられず一人徘徊するばかり。祖父は淡々と畑を耕し、闘病中の母はできる家事をゆっくりとこなし、散歩をし、日記を書く。

甫木元監督の体験を半ば投影した映像詩のような静かで美しい映画。四万十川の風景の中を歩き回り、寝転び、たたずむノロが本当はもうこの世にいない人にも見えてしまいます。少ないセリフは選び抜かれた歌詞のようで、甫木元監督が映像作家であり、バンド「Bialystocks」のヴォーカリストでもあると知って納得。
2016 年『14 の夜』(足立紳監督)で映画デビューした青木柚(あおきゆず)さんが、母を遠くから見守るノロ、息子を思う母を唯野未歩子さん、何事もあるがまま受け入れる祖父を監督の実の祖父である甫木元尊英さん。シンガーソングライターの前野健太さんが、あちこちに出没してあの世とこの世を結ぶ役割をはたしているようにも見えます。
命は限りあるとわかってはいても、自分の大事な人だけはどこへも行かない気がしてしまうものです。たくさんの人を見送る年頃になると、その境界はとてもあいまいでちょっと越えて行っただけ、近くで見守ってくれているかもしれないと思うようになりました。(白)


2022年/日本/カラー/アメリカンビスタ/59分
配給:boid/VOICE OF GHOST
©PONY CANYON
https://hadakanoyume.com/
★2022年11月25日(金)全国順次公開
posted by shiraishi at 19:38| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

マリー・クワント スウィンギング・ロンドンの伝説  原題:QUANT

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©2021 MQD FILM LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.


監督:サディ・フロスト 
出演:ケイト・モス、ヴィヴィアン・ウェストウッド、デイヴ・デイヴィス(ザ・キンクス)、ピート・タウンゼント(ザ・フー)、ポール・シムノン(ザ・クラッシュ)

ビートルズ、ツイッギー、ローリング・ストーンズと共に1960年代スウィンギング・ロンドンというムーヴメントを起こしたマリー・クワント。その知られざる素顔とデザインの秘密に迫るドキュメンタリー

教育者の家庭で育ったマリー・クワントは、アートスクールで貴族階級出身のアレキサンダーと運命的に出会う。1955年、自分が着たい服をクリエイトし、ロンドン初のブティック《BAZAAR》をチェルシーのキングス・ロードにオープン。開店直後からマリーがデザインした服は奪い合いになり、60年代初めには動きやすくて少女らしさを演出するミニスカートが世界中で大ブームを巻き起こした。マリーが才能を発揮できるように、夫となったアレキサンダーは渉外・後方担当として支えた。
当時の熱狂を知る関係者へのインタビューとアーカイブから、マリーの横顔と生涯を添い遂げた夫婦の知られざるエピソードが明かされる・・・

*注:個人を指す表記は「マリー・クワント」、ブランドを指す表記は「マリークヮント」

マリーは、ミニスカートに合うアンダーウェアやカラフルなタイツも考案。さらに、絵具パレットのような使いやすい化粧品は大人気になりました。
マリー夫妻にブティック開店を勧め、出資もしたのは、友人で弁護士のアーチー・マクネアでした。ライセンス事業という形で世界に広げていったのも、弁護士アーチーの存在があってこそでしょう。ポーチや香水、インテリア・・・ くっきりしたデイジーの花のマークが可愛くて、どれもすぐに「マリークヮント」とわかります。今も街でよく見かける「マリークヮント」ですが、実は、世界最大規模の店舗展開されたのが日本。しかも、日本独自の商品開発でインテリアやキッチン用品など多岐にわたる商品にデイジーの花があしらわれたのです。
映画を見終わって、マリーの「着たい」を生み出した才能はもちろんですが、アレキサンダーという素敵な伴侶を見つけたのも才能だなと思いました。
監督のサディ・フロストは、映画、演劇、テレビで30年以上のキャリアを持ち、プロデューサー、俳優、ファッション・デザイナー、作家の顔も持つ多才な女性。 (咲)


「マリークヮント」の花のマークは、5弁の花びらが日本の梅の花と同じ意匠。蕊でなく丸い花芯となっているところが違いますが、そんな親近感もあって可愛いもの好きの女性の心をつかんだのでしょう。私もいくつか持っていて、ずいぶん前にイギリスのブランドだと知らないまま、イギリス在住の友人へのお土産にお財布をプレゼントしたことがあります(恥)。日本で展開している商品はまた違ったのか、気遣ってくれたのか喜んでもらえました。
そんなことも思い出しながら拝見した本作、(咲)さんが書いているように、才能あふれるマリーがはつらつとして、女性から見ても魅力的です。後を行く女の子たちのあこがれの的であったはず。(白)


☆映画公開と同日の11月26日(土)より、Bunkamuraザ・ミュージアムにて「マリー・クワント展」も開催!

2021年/イギリス/英語/90分/ビスタサイズ/映倫区分G
協力:マリークヮント コスメチックス/後援:ブリティッシュ・カウンシル
配給:アット エンタテインメント
公式サイト:http://www.quantmoviejp.com/
★2022年11月26日(土)よりBunkamuraル・シネマほか全国順次公開

posted by sakiko at 01:12| Comment(0) | イギリス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする