2022年07月12日

キャメラを止めるな! (原題:Coupez!  英題:FINAL CUT)

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監督・脚本・製作・編集:ミシェル・アザナヴィシウス
原案:和田亮一、上田慎一郎
出演:ロマン・デュリス(レミー/ヒグラシ)、ベレニス・ベジョ(ナディア/ナツミ)、グレゴリー・ガドゥボワ(フィリップ/ホソダ)、フィネガン・オールドフィールド(ラファエル/ケン)、マチルダ・ルッツ(アヴァ/チナツ)、ジャン=パスカル・ザディ(ファティ)、竹原芳子(マダム・マツダ)

「早い、安い、質はそこそこ」が売りの映画監督、レミーに日本で大ヒットしたゾンビ映画のリメイクの仕事が入る。問題はカメラ1台で30分ワンカットの撮影、しかもそれをB級映画専門チャンネルで生中継するって!?そんなの無理!と断ろうとしたが、妻のナディアにチャンスよ!と勧められる。父親を小ばかにしている映画監督志望の娘ロミーにもいいところを見せたい。キャストが揃ってリハーサル開始、主演のラファエルは文句が多い。スタッフもてんやわんや、チームワークは最悪だ。
日本のプロデューサーはマダム・マツダ、原作の変更は一切拒否、おまけに前日になって「役名も日本と同じに」と注文が入った。ラファエルがそれを知って降りる!と騒ぎ出す。悪いことは重なって、監督役とメイク役の俳優2人が来る途中に交通事故に遭う。2人は入院し代役は間に合わない。レミーとナディアは穴埋めに急きょ出演することになってしまった。

本家『カメラを止めるな!』は2018年日本映画界のビッグニュースでした。ワークショップから生まれたまだ無名の監督・俳優の作品が、口コミを中心に大ヒット。都内2館の上映だったのが日本国中に広まりました。製作費300万円の作品が観客動員数220万人!興行収入31億円突破!2018年度邦画第7位の成績を上げました。この試写を観たときに、すぐ「もう一回見直したい!」と思ったのですが同じ思いの人が多かったのでしょう。リピーター続出、見越していたのか「生き返り割引」がついていました。毎日出演者の誰かが舞台挨拶に日参したという記録的なできごとも。
リメイクはフランスの著名監督『アーティスト』のミシェル・アザナヴィシウス。主人公のヒグラシ監督役をロマン・デュリス、妻役をベレニス・ベジョ。オリジナル版で誰よりも強烈なインパクトを残した、竹原芳子(旧芸名:どんぐり)さんが堂々のフランス映画初出演。
ワンカットに加えて、ライブという制約。その中にコメディ要素を増やして笑わせ、しんみりさせと監督と俳優の腕、予算の大きさがわかります。オリジナルにはいなかった音響スタッフがいい味出していました。最初はどうしてもオリジナルの記憶と比較して観てしまうので、やはりもう一回観直したくなります(オリジナルも)。皆様そのつもりで。(白)


2022年/フランス/カラー/シネスコ/112分
配給:ギャガ
(C)2021 - GETAWAY FILMS - LA CLASSE AMERICAINE - SK GLOBAL ENTERTAINMENT - FRANCE 2 CINEMA - GAGA CORPORATION
https://gaga.ne.jp/cametome/
★2022年7月15日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開

posted by shiraishi at 22:57| Comment(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする