監督:イ・ファンギョン(『角砂糖』『7番房の奇跡』)
出演:チョン・ウ(デグォン)、オ・ダルス(イ・ウィシク)、キム・ヒウォン(キム室長)、キム・ビョンチョル(ドンシク)、チョ・ヒョンチョル(ヨンチョル)、イ・ユビ(娘ウンジン)、チ・スンヒョン(ドンヒョク)、ヨム・ヘラン(家政婦)、キム・ソンギョン(ウィシク妻)
1985年8月 軍事独裁政権下の韓国。次期大統領選を控え、民主化運動が激しさを増す中、野党総裁イ・ウィシクが3年ぶりに帰国した。空港に到着した直後、国家安全政策部のキム室長の指示でウィシクが拉致される。キム室長はウィシクを共産主義者に仕立て、国外追放する計画だった。野党の面々と会えないまま、ウィシクは自宅に家族とともに軟禁、その動向は隣家の盗聴チームにより監視されている。愛国心の強いデグォンが新たにチーム長として送り込まれた。デグォンは愚直に盗聴に励んでいたが、屋上でウィシクと顔を合わせてしまう。取り繕うデグォンは、隣人として暮らしながら盗聴を続けるうちに、ウィシクの人となりに感銘を受けていく。
国民を第一に考えるウィシク総裁にオ・ダルス、良き家庭人でもあるトップを演じて適役です。3バカのような盗聴チームはコメディ寄りなので、韓国の政治モノにしては親しみやすくなっています。ほのぼのホームドラマ的な部分もあり、ヨム・ヘランの家政婦さん(『野球少女』でのきついお母さん)との攻防もおかしい。
それもキム・ヒウォン演じる室長がキレるまでですが、そこからは容赦ありません。韓国の俳優さん憎まれ役もうまいですよね。緊張が高まる後半のカーチェイスにドキドキ、韓国の歴史に寄せつつ(同じではありません)、喜怒哀楽全部盛りのエンタメに仕上げています。愛国心が人一倍強く、直情男だったデグォンがウィシクに良い影響を受けていきます。それがちょっとした台詞に現れて胸が温まりました。(白)
こんな国民思いの政治家がいたらいいなという言葉がいくつも出てきました。ほのぼのとしたオ・ダルスが演じてこそでしょうか。韓国で銭湯といえばバナナミルクですが、これも笑えて泣ける場面になっています。
そして、隣家に住み込む諜報員デグォン。チョン・ウが諜報員らしくない人情溢れる人物を体現しています。変態男を装っての活劇には大爆笑。主役を張れるようになったチョン・ウの姿を嬉しく拝見。
2013年の第26回東京国際映画祭で出演作の『レッド・ファミリー』が上映されて来日しました。幸せな家族を装って暮らす北朝鮮の工作員という役どころでした。これもコメディー仕立て。
記者会見にて 右からキム・ギドク(脚本・製作)、イ・ジュヒョン監督、女優キム・ユミ、男優チョン・ウ、女優パク・ソヨン
この時の共演が縁でチョン・ウはキム・ユミとご結婚♪
ちょうどこの頃観ていたドラマ「最高です! スンシンちゃん」(2013年)で、ムショ帰りのパン屋さんを演じて好感度大だったチョン・ウ。記者会見から退場する時にそばを通られたので、思わず「イ・スンシン!」と声をかけたら、にっこり笑って握手してくださいました。懐かしい思い出です。(咲)
2020年/韓国/カラー/シネスコ/130分
配給:アルバトロス・フィルム
提供:ニューセレクト
c 2020 LittleBig Pictures All Rights Reserved.
itsuwari-rinjin.com
★2021年9月17日(金)シネマート新宿ほか全国公開!
2013年の第26回東京国際映画祭で出演作の『レッド・ファミリー』が上映されて来日しました。幸せな家族を装って暮らす北朝鮮の工作員という役どころでした。これもコメディー仕立て。
記者会見にて 右からキム・ギドク(脚本・製作)、イ・ジュヒョン監督、女優キム・ユミ、男優チョン・ウ、女優パク・ソヨン
この時の共演が縁でチョン・ウはキム・ユミとご結婚♪
ちょうどこの頃観ていたドラマ「最高です! スンシンちゃん」(2013年)で、ムショ帰りのパン屋さんを演じて好感度大だったチョン・ウ。記者会見から退場する時にそばを通られたので、思わず「イ・スンシン!」と声をかけたら、にっこり笑って握手してくださいました。懐かしい思い出です。(咲)
2020年/韓国/カラー/シネスコ/130分
配給:アルバトロス・フィルム
提供:ニューセレクト
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★2021年9月17日(金)シネマート新宿ほか全国公開!