★『水俣-患者さんとその世界-<完全版>』
(c)塩田武史
★『水俣一揆ー一生を問う人びとー』
●ユーロスペース上映時間割
9月11日(土)~9月17日(金)
11:00『水俣─患者さんとその世界─〈完全版〉』
14:15『水俣一揆─一生を問う人びと─』
9月18日(土)~9月23日(木)
11:00『水俣一揆─一生を問う人びと─』
13:15『水俣─患者さんとその世界─〈完全版〉』
●記録映画作家土本典昭がみつめた水俣病患者たちの闘いの記録
水俣病が公式に確認されてから65年目を迎える今年(2021年)、ジョニー・デップ製作・主演の映画『MINAMATA─ミナマタ─』が9月23日より公開される。この映画の公開を記念し、社会的な弱者に目を向けたドキュメンタリー映画を多数発表し、水俣病を長期にわたり記録した土本典昭監督の水俣を描いた代表作、水俣病を世界に知らしめた『水俣 ─患者さんとその世界─<完全版>』 、チッソ本社と水俣病患者の直接交渉を記録した『水俣一揆 ─一生を問う人びと─』の2本が特別上映される。「記録なくして事実なし」と語る土本監督がみつめた水俣病患者たちの人間としての尊厳をかけた闘いの記録。ぜひ、こちらを観てから『MINAMATA─ミナマタ─』を観てほしい。これらの記録に残された印象的なシーンが『MINAMATA─ミナマタ─』の中で甦る。(暁)
土本典昭(つちもと・のりあき)
1928年岐阜県生まれ。記録映画作家。
岩波映画製作所を経て、1963年『ある機関助士』でデビュー。『ドキュメント 路上』、『パルチザン前史』などを発表ののち、1970年代以降「水俣」シリーズ17本を連作。1965年、テレビドキュメンタリー「水俣の子は生きている」で初めて水俣を取材し、それ以来40年に渡って水俣病に関する問題を記録し続けた。
『よみがえれカレーズ』などアフガニスタン関連作も3本を数える。
2008年6月24日逝去。
以下公式HPより
『水俣-患者さんとその世界-<完全版>』
監督:土本典昭
1971年/167分/16mm /モノクロ/東プロダクション
1973年モントリオール世界環境映画祭グランプリ/1972年ベルン映画祭銀賞/1972年マンハイム・ハイデルベルク国際映画祭フィルムデュキャット賞
「水俣病」を世界に知らしめた記録映画の記念碑的作品。1969年、チッソを相手に裁判を起こした29世帯を中心に、潜在患者の発掘の過程を描き、肉親の記憶にのみ残された事実から水俣病患者の実態が明らかにされる。
※Blu-ray上映
『水俣一揆 ─一生を問う人びと─』
*編集部:「チッソ水俣病患者連盟」の川本輝夫委員長がチッソとの交渉中、机の上に乗って会社側に迫っているこの有名な場面、映画『MINAMATA─ミナマタ─』の中でも出てきます
監督:土本典昭
1973年/108分/16mm /モノクロ/青林舎
水俣第2作。水俣病裁判判決の後、チッソ本社を舞台に生涯の医療と生活の補償を求め、チッソ本社と水俣病患者との直接交渉を同時録音を駆使し生々しく記録した長編ドキュメンタリー。交渉にあたる患者の行動を追う中で語られる、水俣病患者達の闘いの記録。
※Blu-ray上映