2021年05月02日

プロジェクトV (原題:急先鋒 Vanguard)

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監督・脚本:スタンリー・トン
出演:ジャッキー・チェン(トン・ウンテン)、ヤン・ヤン(ロイ・ジャンユー)、アレン(チョン・ホイシュン)、ムチミヤ(ミヤ)、シュ・ルオハン(ファリダ、)、ジュー・ジャンティン(コンドル)、ジャクソン・ルー(チョン・クオックラップ)

トン・ウンテンが設立した民間の特殊護衛部隊”ヴァンガード”は、世界中のクライアントにセキュリティサービスを提供している。ロンドンのチャイナタウンで実業家のチョン・クオックラップが誘拐された。犯人はトンのビジネスパートナーのマシムの息子だった。マシムは中東の過激派の首領で、トンの通報によりマシムは米軍の攻撃で命を落とす。マシムの息子は父親の遺産のありかを知るチョンを拉致したのだった。若手の派遣でチョンは救出されるが、アフリカにいる自分の娘も守ってほしいと依頼する。トンも加わったヴァンガードチームはアフリカへと向かう。

古くからの香港映画ファンには嬉しい”スタンリー・トン監督&ジャッキー・チェン”の新作です。舞台があちこちへと移り、背景が楽しめます。今年はライオンが出てくる映画が続いて、ストーリーやアクションはあんまり目新しくはありません。オールドファンにはなじみのない若手がたくさん出演していて、香港映画(中国になりましたが、つい)も代替わりしたんだと実感しました。富豪の実業家役のジャクソン・ルーは台湾出身の俳優で、スタンリー・トン監督の映画でよく見かけました。
ジャッキーは1954年生まれ、還暦をとうにすぎていますが、相変わらず身軽にアクションを自らこなしています。アクション指導もスタンリー・トン監督、まめなジャッキーもきっとあれこれやったに違いない…と見ました。
公式ホームページではファンの"ジャッキーBEST MOVIE"があげられて、懐かしい作品が並んでいます。6月6日まで投稿も受け付け中。(白)


2020年/中国/カラー/シネスコ/107分
配給:ツイン
(C)2020 SHANGHAI LIX ENTERTAINMENT CO.LTD ALLRIGHTS RESRVED
https://projectv.jp/
★2021年5月7日(金)より全国ロードショー
posted by shiraishi at 20:03| Comment(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから 原題:Mon inconnue/英題:Love at Second Sight

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監督:ユーゴ・ジェラン(『あしたは最高のはじまり』)
出演:フランソワ・シビル、ジョセフィーヌ・ジャピ、バンジャマン・ラベルネ

閉校間近の高校。小説家を夢見るラファエルは学校の片隅でピアノを弾くオリヴィアと出会う。正門が閉まり、一緒に窓から飛び降り、ベンチで気を失った二人。恋に落ちて、卒業と同時に結婚。そして、10年。ラファエルはSF小説の映画化が決まるほどの売れっ子作家に。小さなピアノ教室を開くオリヴィアは、夕食はいつも一人。深夜に帰宅したラファエルと大喧嘩になる。
翌朝。吹雪の中、高校時代からの悪友フェリックスがバイクで迎えにくる。ラファエルが連れていかれた先は学校。サイン会の会場?と思ったら、そこの教師だという。方や、オリヴィアは人気ピアニストとして活躍していて、立場が逆転した世界だった。しかも、もぐりこんだパーティで出会ったオリヴィアは、ラファエルのことを知らなかった・・・

若くして結婚したユーゴ・ジェラン監督が、「一番大切な人に出会わなかったら、人生はどうなっていたのだろう?」という、ふとした発想から生まれた物語。構想から約10年、自身の結婚生活を見つめ直しながら脚本を何度も練り直して作り上げた珠玉のラブストーリー。
立場が変わって、初めて、ほんとに自分にとって大事な人は誰だったかに気づく・・・なんて、困ったものですが、気がつかないよりはいい?
人生を振り返って、「あの時、もし」ということは、皆、多々あると思います。選択の結果が今なのですが、いろいろな人との出会いが人生を豊かにしてくれたことにも思いが至ります。縁を大切にしたいと思わせてくれました。そんな普遍的な要素を内在させた映画ですが、パリの街や、高校の様子、オリヴィアがリサイタルを行うオデオン座、南フランスのカマルグなど、フランスの香りもたっぷり。特に冒頭に映し出されたノートルダム寺院近くの壊れた橋はいつのものだったのか気になりました。
ピアノ曲は、ラファエルがオリヴィアに初めて会ったときに弾いていたのは「セレナード」(シューベルト)、もう一つの世界に迷い込んだラファエルがネット検索したオリヴィアの演奏動画は「ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 BWV1052 第1楽章」(J.S.バッハ)、ラスト、オデオン座のリサイタルでオリヴィアが弾いたのは「幻想即興曲 Op.66」(ショパン)。どれもお馴染みの曲です。 (咲)


違う世界で目覚めてしまったラファエルは、元へ戻ろうと躍起になります。オリヴィアが夢見たとおり有名なピアニストになっていて、自分は思ってもみなかった教師。元へ戻れば自分は良くてもオリヴィアは?それにちっとも気がまわらないラファエル。だから元の世界では大喧嘩になったというのに。男性と女性では、感想がちょっと違うかも。デートで観に行ってカップルが別れても責任持ちません。恋と愛の違いが判る大人なら大丈夫。
ところで、元の世界には教師のラファエルが入れ違いで行っているんでしょうかね?そっちのパターンも観たいものです。(白)


2019年/フランス・ベルギー/カラー/DCP /5.1ch/シネスコ
字幕翻訳:大城 哲郎
配給:シンカ  提供:シンカ、フラッグ、ハピネット
公式サイト:http://love-second-sight.jp/
Twitter/Instagram:@lovesecondmovie #ラブセカ
© 2018 / ZAZI FILMS – MARS CINEMA – MARS FILMS – CHAPKA FILMS - FRANCE 3 CINEMA – C8 FILMS
★2021年5月7日(金)新宿ピカデリー、角川シネマ有楽町、渋谷ホワイトシネクイント、グランドシネマサンシャイン(池袋)ほか全国順次ロードショー!

*注:緊急事態宣言の出ている都府県では、解除後の公開となります。公式サイトでご確認ください。



posted by sakiko at 17:03| Comment(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

なんのちゃんの第二次世界大戦

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監督・脚本:河合健 
出演:吹越満、大方斐紗子、北香那、西めぐみ、西山真来、髙橋睦子、藤森三千雄、きみふい、細川佳央、河合透真

平成最後の年。関谷市の市長、清水昭雄は令和元年に、太平洋戦争の平和記念館設立を目指している。祖父の清水正一は、まもなく105歳。「戦争には行けなかったけれど・・・」が口癖だ。戦時中から国民学校の教師として子供たちに反戦を訴えていた人物なのだ。
ある日、一通の怪文書が届く。
「平和記念館設立を中止せよ。私は清水正一を許さない」
送りつけてきたのは、街で石材店を営む BC 級戦犯遺族の南野和子。清水正一の教え子でもある。
平和記念館設立を目指す市長と反発する戦犯遺族の攻防劇が始まる・・・

市長、清水昭雄の父の名は、清水国勝。南野和子おばあちゃんに言わせれば、反戦を掲げる清水正一先生が、我が子に国勝などという名前を付けるはずがないという次第。父親がBC級戦犯として死刑になった身には、許されない思いなのがずっしり伝わってきます。
『なんのちゃんの第二次世界大戦』というタイトルから、1989年生まれで戦争を知らない世代の監督が、戦争の記憶のある人たちの証言を集めて作った映画かと思いきや、ちょっと違いました。
南野家の長女・えり子は、街でスナックを営むノンポリなのですが、その娘の紗江は国際ボランティア活動を行っていて、「日本人は太平洋戦争に捉われ過ぎ。太平洋戦争の平和記念館じゃなくて、今、世界で起きている戦争に目を向けて!」と諭します。もう一人の娘である光は祖母と一緒に石材店を営んでいるのですが、和解しようとやってくる市長に敵対心丸出しです。
一方、関谷市では外来種である亀の大量繁殖に悩まされていて、紗江の娘のマリたち小学生は、亀を捕獲するのに追われる日々・・・
奇想天外な物語にあっけにとられたのですが、混沌とした今の世の中そのものだと感じました。生まれた時代によって経験が違って感覚が異なるという、ジェネレーションギャップも見事に描いてました。(咲)


予告編 https://youtu.be/hxNCSuw6m4c

緊急事態宣言中ですが公開致します!
映画『なんのちゃんの第二次世界大戦』主演・吹越満さんより公開に向けてメッセージが到着!

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(C)なんのちゃんフィルム
「恐らく、皆さんがタイトルから想像する内容からは、どんどんズレていきます。面白いです。淡路島のおかしな人達がわんさか出てきます。とても変な映画ですが、大マジメな映画です!良い意味で裏切ってくれる作品ですので、どういう映画か想像してから劇場にお越しください!」

2020年/日本/112分/カラー/ビスタ/5.1ch/DCP
配給・宣伝:なんのちゃんフィルム
特別協力:淡路市、洲本市、南あわじ市、(一財)淡路島くにうみ協会、淡路島フィルムオフィス、洲本オリオン 
公式サイト:http://nannochan.com/
★2021年5月8日(土) より渋谷ユーロスペースにて、
5月22日(土)より名古屋シネマテークにて公開!他全国順次公開
☆公開中、オンラインでのイベントを実施予定。



posted by sakiko at 16:22| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

カリプソ・ローズ  原題 LIONESS OF THE JUNGLE

公開 2021年4月23日~ 
ユーロスペース(渋谷)、アップリンク吉祥寺を皮切りに大阪・名古屋他 全国順次公開!
上映情報
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© Maturity Music / Dynamo Productions / TTFC

“何も私を止めることはできない”
“生きているうちにやりたいことがあればやりなさい”


監督・脚本:パスカル・オボロ
製作:ジャン・ミッシェル・ジベ フィリップ・ジバス
音楽:ティエリー・ブラネル
出演:カリプソ・ローズ、マイティ・スパロウ、キム・ジョンソン、デストラ・ガルシア、オルケストル・ポリ=リトゥモ・ド・コトヌー、ウィンストン・“ジプシー”・ピーターズ 他
2011年 / トリニダード・トバゴ、フランス/ 英語/カラー

80歳にして未だ、世界中を飛び回り精力的に歌い踊る、現役カリプソ歌手 "カリプソ・ローズ" の苦悩と栄光の人生を描いたドキュメンタリー。トリニダード&トバゴが生んだカリプソミュージックの女王カリプソ・ローズ。国民的シンガーである彼女の歩んできた道。70歳を記念して制作されたドキュメンタリー作品が、カリプソ好きな人たちの努力で2021年春に日本初公開されている。
素敵な笑顔と力強い歌声で、多くの人びとを勇気づけてきた彼女は、里子、闘病、女性差別、性的暴行といった多くの苦難を乗り越え、トリニダード・トバゴを代表する国民的シンガーとして確固たる地位を築き上げた。そして奴隷として連れてこられた祖母の故郷、西アフリカの地ベナンへの回帰。アフロカリビアンの魂の旅。彼女が歌を歌い始めた頃は女性が歌を歌るということに対して、生意気と思われた時代だった。でも彼女は歌い続けた。どんな時代にあっても人間の可能性、生きる強さを伝えてくれる彼女の人生の軌跡が描かれる。そんな彼女の生き様は、単なる音楽映画にとどまらないトリニダード&トバゴの女性たちの歴史を示していた。
ライブ映像が圧巻だけど、カリブ海、色彩あふれる街の文化や人たちの姿や歌や踊りの熱気など、多彩にカリブの国の姿を魅せてくれる。

HPより
カリプソ・ローズ 
本名: リンダ・マッカーサ・モニカ・サンディ゠ルイス
1940年にトバゴ島に生まれたローズは、15才からギターを片手に作詞作曲をはじめ、800曲以上も作った天才である。パリ、トリニダード&トバゴ、ニューヨーク、西アフリカのベナン共和国。音楽の旅を続ける彼女を追いながら、牧師の娘として生まれながらカリプソ・アーティストを志し、男性中心の音楽業界で名を上げるまでの苦労、歌詞に込める思い、そして結婚をしていない理由など、めったに語られなかった女王の秘密がつまびらかになっていく。
ローズ個人の人生をひも解くうちに、トリニダード&トバゴが生んだカリプソとソカの背景、カーニバル文化の重要性や、アメリカやイギリスに移民するアフロ・カリビアンたちの生き方までも理解できる作りになっている。

Calypso(カリプソ)とは
カリブ海最南端の国トリニダード・トバゴで生まれた大衆音楽。1956年にハリー・ベラフォンテがアメリカで「バナナ・ボート」をヒットさせたことも、この音楽の世界的な普及につながった。カリプソは、奴隷貿易によってアフリカからもたらされた〈カリンダ〉と呼ばれる攻撃的な歌詞を持つ音楽が起源とされ、それと西洋音楽との融合によって 19 世紀末に誕生した。

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© Maturity Music / Dynamo Productions / TTFC


映画美学校の試写室がユーロスペスがあるビルの地下にあり、試写を観た後、時々3階のユーロスペースに行き、公開作を観たりする時があるのですが、この作品のポスターが3週間くらい前から貼ってあって気になっていたので、公開されてすぐ観に行ってみました。そうしたら、とても素敵な作品でした。なによりカリプソ・ローズの笑顔がとても魅力的で、80歳になるという今も歌っているという行動力に敬服した。カリプソ・ローズという名前を聞いたことはあったのだけど詳しいことは知らなかった。半世紀を超える歌手活動。祖母が奴隷として連れてこられたということもあり、それを乗り越え、さらに彼女が歌を始めた頃には女性歌手はいなかったので、女性が歌を歌うなんてとも言われたらしい。そういうのを乗り越え、彼女は歌を作り歌ってきた。でもそんな苦労を感じさせない、気のいいおばあさんという感じの庶民的な女性だった。そこにも魅力を感じた。かなり苦労をしてきたと思うけど、今は大御所としてどっしりと構え、あとに続く女性歌手たちの道しるべ、目標にもなっているんだなと思った(暁)。

公式サイト https://calypsorose.jp
配給:LIME Records PR:KONTACTO EAST, LTD 特別協力: jitto.inc
© Maturity Music / Dynamo Productions / TTFC
2011年 / トリニダード・トバゴ、フランス/ 英語/カラー / 85 分/16:9