2020年03月21日

最高の花婿 アンコール  原題:Qu'est-ce qu'on a encore fait au bon Dieu?

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監督: フィリップ・ドゥ・ショーヴロン
出演:クリスチャン・クラヴィエ、シャンタル・ロビー、メディ・サドゥアン、アリ・アビタン、フレデリック・チョウ

フランスはロワール地方で暮らす敬虔なカトリック教徒のクロードとマリーのヴェルヌイユ夫妻。4人の娘たちの結婚相手は、よりによって皆、外国人。婿たちの故国を知ろうと、コートジボワール、アルジェリア、中国、イスラエルを旅して自宅に戻ってきた。どこも最悪だったと嘆く二人。
一方、パリで暮らす婿たちもそれぞれに悩みを抱えていた。長女イザベルの夫で弁護士のラシッドは、アラブ人というだけでテロリスト扱い。次女オディルのユダヤ人の夫ダヴィドはハラール食の会社を立ち上げようとしているが、資金が集まらない。イスラエルへの移住を考えている。三女セゴレーヌの銀行家の夫シャオは、中国系を狙った犯罪の多発に怯えていた。四女ロールの夫シャルルは俳優だが、黒人には端役しかなく、ロールのインド転勤を機に、ボリウッド俳優を夢見ている・・・

4人の娘たちが異国の男たちと結婚するまでを描いた『最高の花婿』(2014年)から、4年。異文化の背景を持つ婿たちが、それぞれの事情で、故国に嫁を連れて帰ろうとする姿が描かれています。フランスはヨーロッパの中でも、民族や宗教の違う人と結婚する比率が高い国。異文化を許容する土壌を育んできたと思うのですが、昨今の自国優先で移民排斥をする傾向は、フランスにも及んでいるのでしょうか。
社会問題をコメディーに織り込んで考えさせてくれます。
ユダヤ人のダヴィドが、ユダヤに則ったコシェルではなく、イスラームに則したハラール食品の会社を立ち上げ、ヨーロッパだけでなくインドネシアにも販路を広げようとしますが、ユダヤ人がハラールを扱っても信用を得るのは難しいのでは? イスラエルに帰ろうという夫に従って、オディルはヘブライ語の教室に通っているのですが、ユダヤに改宗するには、あと3年かかるという言葉がありました。「アッラーのほかに神はなし、ムハンマドはその使徒なり」の一言で改宗できるイスラームのように簡単に改宗できないのですね。
また、本作では、コートジボワール出身のシャルルの妹の結婚も描かれています。相手はなんと女性! フランスでなら結婚できると、両親はじめ一族を呼ぶのですが、もちろんひと騒動起きます。
その他、チベット、パレスチナ、アルジェリアのビキニ革命と、各地のいろいろな問題も隠し味にしっかり盛り込んでいます。(咲)

2018年/フランス/98分/フランス語
配給:セテラ・インターナショナル
公式サイト:http://www.cetera.co.jp/hanacore/
★2020年3月27日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMA他全国順次公開




posted by sakiko at 22:03| Comment(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする