2019年11月09日

ゆうやけ子どもクラブ!

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監督・製作:井手洋子
撮影:中井正義、井手洋子
編集:大川景子
整音:遠藤春雄
音楽:芳賀一之
出演:ゆうやけ子どもクラブのみなさん

東京の西、小平市には40年以上前に発足した「ゆうやけ子どもクラブ」がある。障がいのある小学生から高校生までの子どもたちが放課後の時間を過ごす場所。知的障害、発達障害、自閉症など、いろいろな障がいの子どもたちにとことん付き合い、一緒に歩んできた。カメラは子どもたちの様々な表情をとらえる。一つことにずっとこだわる子、うまくコミュニケーションが取れず、泣いたり手が出たりしてしまう子、小さな子をあやす子もいる。みんなでフォークダンスやおやつ作りもする。ゆっくりだけれど確実に変わり、育っていく子どもたちの姿を知ってほしいと製作されたドキュメンタリー。

代表の村岡真治さんは大学生のときにボランティアをして以来、ここが居場所と決め、子どもたちと遊び、見守り続け、今や還暦を過ぎました。根気よくどの子ともよく遊んでいます。ゆうやけ子どもクラブが大切にしているのは、子どもたちの行動を受け入れ、じっくり理解しようとつとめること。泣いたり騒いだりには必ず理由があるはずと、経験と想像力を働かせ、長い目で子どもたちを見守る職員さんたちに感心します。よく気づき、優しい手を差し出す大人がそばにいるのは、幸せだと思いました。障がいのある子もない子も、幸せでなくては。
親は我が子に対し、つい場当たり的になりがちです。早く早くと急がせて、いったい何がそんなに大事だったのか、と今さらながら思います。
井手洋子監督は『ショージとタカオ』(2011)を自主製作、国内外で高い評価を受けています。お話をあれこれ伺いました。(白)


★井手洋子監督インタビュー記事掲載しました。こちらです。
★初日舞台挨拶のようすはスタッフ日記のこちらです。

2018年/日本/カラー/DCP/112分
配給:井手商店映画部、ピカフィルム
https://www.yuyake-kodomo-club.com/
★2019年11月16日(土)~12月6日(金)
ポレポレ東中野 12:00 より1回上映
★11月30日(土)~12月13日(金)
横浜シネマジャック&ベティ、名古屋シネマスコーレ
posted by shiraishi at 10:24| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

パパとムスメの 7 日間(原題:Hon Papa Da Con Gai/Daddy Issue)

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監督:落合賢(おちあい・けん/『太秦ライムライト』『サイゴン・ボディガード』)
脚本:マイケル・タイ
原作:五十嵐貴久著「パパとムスメの 7 日間」(幻冬舎文庫)
製作:チャーリー・グエン、落合賢
出演:タイ・ホア(ハイ)、ケイティ・グエン(チャウ)、トラン・ヒー、ギア・グエン、ヴァン・チャン、ホン・ヴァン、フイ・カーン、タン・ロック

化粧品会社に勤めるハイは妻を早く亡くして高校生の一人娘チャウと二人暮らし。ハイは徹夜でゲームをして出勤するようなパパだけれど、チャウはママに似て、美しくしっかりもののムスメに成長した。パパはママを忘れられない気まじめなムスメが気がかり、ムスメは遊んでばかりのパパの面倒を見るのに嫌気がさしている。海外留学の承諾書もまだ見せずにいた。
ある晩事故に遭った二人は自分たちの身体が入れ替わっているのに仰天、どうやっても元に戻らない。次の日から、パパとムスメはそれぞれの会社と学校へ行き役割を演じることになった。パパは大事なプレゼンがあり、ムスメは絶対に受かりたい校内オーディションがある。中身の違う二人は無事切り抜けられるのか?

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五十嵐貴久氏の同名小説が原作。日本で2007年にテレビドラマ化(舘ひろし、新垣結衣)、韓国で2017年に映画化(ユン・ジェムン、チョン・ソミン)されています。
このベトナム版と日本版が違うのは、母が亡くなって父と娘の間に溝ができてしまっていること。独身パパに言い寄る女性も出てきます。
芸達者なタイ・ホア演じるパパは仕事はできるようですが、子どもっぽいところが残ったまま。その分ムスメが大人にならねばならず、不満の種を作っています。そんな二人が入れ替わったことで、お互いの立場や気持ちを理解していく家族の物語になっています。日本版よりコメディ要素が大きく、ふり幅のある役をやりとげたタイ・ホアとケイティ・グエンに拍手♪ 真っ白のアオザイの制服姿がものすごく可愛い!!

男女入れ替わりの話は、大林宣彦監督『転校生』(1982/小林聡美、尾美としのり)、新海誠監督のアニメーション『君の名は。』(2016/声:神木隆之介 上白石萌音)などがあり、いずれも最初の驚愕からドタバタ必至の対処が面白いです。入れ替わりと元に戻るきっかけはそれぞれ違いますが、このベトナム版が一番危険かも。落合賢監督も日本人役で出演していますので、お確かめください。(白)


登場人物の衣装や家の装飾などの色調がポップで、私のベトナム映画に対するイメージがこの作品を見て、がらりと変わった。邦画でも言えるが、実際にこういう生活をしている人は多くはないと思うものの、見ていて楽しい気分になる。
その中で、父の娘への思い、娘の父への不満などはとてもリアルだ。体が入れ替わることで互いの気持ちを知り、自分の間違った思い込みにも気づく。作品を通じて、見ているこちらまで親への不満や子どもへの期待を振り返り、自分の思い込みがあったことを教えてもらった。
しかし、男がいつまで経っても子どもっぽいのは日本だけじゃないのねと苦笑いをしてしまう。(堀)


2018年/ベトナム/カラー/シネスコ/117分
配給:AMG エンタテインメント
(C)チャンフンフィルムス
http://www.cinemart.co.jp/article/blog/20190930002658.html
★2019年11月17日(日)よりシネマート新宿にて公開

~ご注意ください~
『パパとムスメの7日間』のむコレ上映日
シネマート新宿:11/17(日)、21(木)、12/18(水)、23(月)、27(金)~31(火)、1/2(木)
現在確定している上映時間:
● 11/17(日)16:25 ※終了後に監督トーク
● 11/21(木)20:50

シネマート心斎橋:11/20(水)、12/3(火)、12/20(金) 、12/23(月)、1/8(水)、1/17(木) 、1/23(水)
現在確定している上映時間:
● 11/20(水)14:15~上映 
posted by shiraishi at 10:18| Comment(0) | ベトナム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

スーパーティーチャー 熱血格闘(原題:大師兄  Big Brother)

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監督:カム・カーウァイ
製作:ドニー・イェン、ウォン・ジン、コニー・ウォン
脚本:チャン・タイリー
撮影:ジャム・ヤウ ウォン・マンノク
アクション監督:谷垣健治
出演:ドニー・イェン(チャン・ハップ)、ドミニク・ラム(ラム校長)、ジョー・チェン(リョン先生)、ユー・カン(ロー・ギンイン)、ジャック・ロク(レイ・ワイチョン)、ブルース・トン(クワン・カイチン)、クリス・トン(クワン・カイイン)、グラディス・リー(ウォン・ダッナン)、ゴードン・ラウ(ホン・ジョウファ)

香港で成績最下位の学校、タックチー学園はこの数年大学進学者がいない。このままでは教育局からの補助金が打ち切られてしまう。ラム校長はアメリカ帰りの教師チャン・ハップを雇い、問題児ばかりが集められた6Bの担任にした。
チャンは特に持てあまされている5人の記録を調べ、1人ずつ家庭訪問をして問題の根を探ろうとする。これまでの教師にはなかったチャンの型破りの指導は、生徒の授業への関心を呼び覚ましす。学習することの楽しさを体験した生徒は、次第にチャンに信頼を置くようになった。授業が成り立たなかった6Bの変わりように他の教師たちも注目する。

なんだか久々に香港映画らしい映画を観ました。ドニー・イェンが長い芸歴の中で初めての教師役。イップ・マンのようにおちついた師父ではなく、弁もたてば腕もたち、不良も一目置くようになるというアメリカ海兵隊帰りの熱血教師です。このチャン先生の授業のようすも必見。やる気を引き出すのが先生の腕です。こういう先生だったら生徒も身を入れるでしょう。生徒役にフレッシュな若手を揃えて魅力を開花させています。双子のブルースとクリスの父は香港俳優のケント・トン(TVB「五虎將」の一人)。
学園は地上げ屋の餌食になりかけていて、後半は香港映画ファンが期待するアクションシーン。見せ場がつるべうちでやってきます。谷垣健治アクション監督とともに日本のスタントマンも参加。香港の教育や背後の家庭の問題を主題に、観客へ小出しに見せながら、エンターテイメントを加味して飽きさせません。ドニー・イェンに注目したのは『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱』(1992)でした。ジェット・リーの敵として登場し、主役より「この人は誰!?」とそちらに目が。あれから20ウン年、ドニー様若い!(白)


主人公はアメリカ軍を除隊後、香港に戻って高校教師に。(白)さんも書いているが、落ちこぼれ組のやる気をうまく引き出し、家庭の問題にも向き合わせる。ドニー・イェンが嬉々として演じているのを感じた。勉強する意味を説く場面は思わず、聴き入ってしまったが、これは人生経験が豊富だから言えること。私にはとても言えやしないと思って見ていたら、人生の意義を問う中国の大学入試問題を取り上げ、勉強と経験のどちらも大切であることをさらりと伝える。内容が深い。
もちろんアクションの見せ場もしっかり。ドニー・イェンの本領発揮。かっこいい~ その中で主人公は若かった自分のやんちゃぶりが友人の人生を大きく左右してしまったことを知る。取返しのつかないことへの後悔と申し訳なさでいっぱいだろうが、それを踏まえてどう対応するか。これはなかなか難しいと感じた。(堀)


2018年/中国・香港/カラー/シネスコ/101分
配給:エスピーオー
(C)2018 Mega Vision Project Workshop Limited. All Rights Reserved.
https://www.vap.co.jp/superteacher/
★2019年11月15日(金)よりシネマート新宿ロードショー

~ご注意ください~
のむコレ上映日
シネマート新宿:11/15(金)、11/30(土)、12/13(金)、12/26(木)、12/29(日)、1/2(木)、1/12(日)、1/29(水)2/6(日)、2/20(木)
現在確定している上映時間:
● 11/21(木)20:55

シネマート心斎橋:11/15(金)、11/18(月)、12/7(土)、12/30(月) 、1/2(木)、1/12(日)、1/22(水)
現在確定している上映時間:
● 11/15(金)18:40
posted by shiraishi at 10:15| Comment(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする