2019年10月19日

愛の小さな歴史 誰でもない恋人たちの風景 vol.1 

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撮影・編集・脚本・監督:越川道夫
音楽:斉藤友秋
出演:瀬戸かほ、深水元基、山田キヌヲ、縄田かのん、宇野祥平

ユリ(瀬戸かほ)は、小さな古本屋を営む一回り年上の夫、トモ(宇野祥平)と暮らしている。バイトをしているうちに強く請われ、一緒になった。
トモは車の事故で、前の妻(縄田かのん)を亡くしていた。今でも毎日、前の妻のことを思い出す一方で、ユリがいつか自分のもとを去ることには耐えられない。死ぬ時は、幸福のてっぺんで死にたいと思っている。
そこにトモの幼馴染のリュウタ(深水元基)が訪ねてくる。長い間会っていなかった父が亡くなり、遺品の本をトモに買い取ってもらうためだった。
ユリは初めて会ったときから、リュウタに抱かれたいと願い、トモへの罪悪感に苛まれながらも思いを募らせていく。そして、もう後戻りはできないとわかったとき、ユリはリュウタが待つ場所へと駆けつけ、夢中で自分のすべてを委ねるのだった。

夫の指先や唇が妻の体を伝い、歓びを導き、妻は大胆な言葉を口にする。一方で胸に重ねられた男の掌に愛を感じつつも踏み留まる。妻のぎりぎりの貞淑さが切ない。募りに募った想いの先の交わりより、その後に2人で葡萄を食べるシーンが官能的だった。越川監督が抜擢した主演の瀬戸かほは本格的演技が初めてながら大健闘した。
夫を演じたのは宇野祥平。てっきり凄惨な修羅場があるかと思いきや、最後までみなが愛にきちんと正面から向き合っていた。(堀)


2019年/日本/106分/カラー/ビスタサイズ/5.1ch
配給:コピアポア・フィルム
© 2019キングレコード株式会社 
公式サイト:http://aireki2019.com/
★2019年10月19日(土)より新宿K’s cinemaほか全国順次公開
posted by ほりきみき at 19:12| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

風水師 王の運命を決めた男(原題:명당) 

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監督 パク・ヒゴン
出演 チョ・スンウ、チソン、キム・ソンギュン、ペク・ユンシク、ムン・チェウォン、ユ・ジェミョン、パク・チュンソン、イ・ウォングン、カン・テオ(5urprise)

土地や水脈の形状を見るだけで、人々の運命を変えることができる風水師パク・ジェサン(チョ・スンウ)は運気の集まる土地“明堂(めいどう)”を探し当てる天才だったが、明堂を独占しようとする重臣キム・ジャグン(ペク・ユンシク)の謀反に巻き込まれ、愛する妻子を殺されてしまう。失意に暮れるジェサンだったが、自分と同じくキムに深い恨みを持つ王族の興宣君(チソン)と出会い、キム一族を滅ぼすため風水の知識を駆使することに。やがて彼らは天下最強の“大明堂”をめぐる巨大な陰謀の真相を知ることになる。

権謀術数を駆使して、風水師が示すところに先祖の墓の位置を変え、権力を手にする。風水に重きをおく韓国らしい発想である。
些細なことですれ違う気持ち。秘めた野望。それぞれの思惑が交錯し、歴史の流れが変わる。努力せずに自分だけ得しようとする人間の末路は悲しい。(堀)


2018年/韓国/韓国語/スコープサイズ/126分
配給:ハーク   
©2018, JUPITER FILM & MEGABOX JOONGANG PLUS M , ALL RIGHTS RESERVED
公式サイト:http://hark3.com/fuusui/
★2019年10月25日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次ロードショー
posted by ほりきみき at 17:58| Comment(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

くらやみ祭の小川さん

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監督・脚本:浅野晋康
出演:六角精児、高島礼子、水野久美、佐津川愛美、柄本明、螢雪次朗、斉藤陽一郎、水木薫、

思いがけず早期退職するハメになった56歳の平凡な会社員・小川秀治(六角精児)。家族は、母と嫁と、役者志望の息子に娘が一人。どこにでもある平凡な一家だが、出戻り娘の恋愛騒動、母親の認知症と問題だらけ。退職後、退屈な日々に時間を持て余した秀治は、「なにか趣味でもはじめよう」と考えるのだが、どれもうまくいかない。再就職しようと職業安定所に相談に行くも、なかなか厳しい現実を突きつけられる。やりたいことも特になく、再就職先が見つかるまでとりあえず決めたアルバイト。しかし、娘のような若い女子先輩にダメ出しばかりをくらってしまう。
そんななか、ひょんなことから地域住民との関わりを持った秀治は、地元・府中で開催されるお祭り「くらやみ祭」のお手伝いをすることに! 最初は気乗りしない秀治だったが、「くらやみ祭」を通して出会った仲間たちと関わるなかで、自分自身と家族の人生に向き合い、やがて人生再出発へ向けて奮闘しはじめる。そんなとき、「くらやみ祭」に大きな問題が持ち上がった。

1トンの神輿もみんなで担げば重くない。人生も同じ。思い通りにいかなくても、家族で支え合えば何とかなるもの。第二の人生をどう送るかは、そのときにならないとわからないとは思うが、前向きに捉えたいとこの作品を見て思う。
出戻りの娘は子どもを忘れて自分の幸せを求めてしまう。娘役の佐津川愛美が若いバツイチの葛藤を切実に伝える。ダメでしょと思いつつ、嫌いになれない。主演より脇で光るタイプの女優かもしれない。(堀)


東京都府中市が町を上げて応援して、「くらやみ祭り」を舞台にした映画が出来たと知って、わくわくしながら試写に伺いました。くらやみ祭りは、府中の大國魂神社の5月のお祭り。我が家が46年前に高幡不動に引っ越してきて以来、毎年初詣に行く府中の大國魂神社ですが、くらやみ祭りに通い始めたのは、この10年位。会社勤めしていた頃は、5月の連休には必ず海外旅行に出かけていたので、行けなかったのでした。
大國魂神社の起源は、第12代景行天皇41年(西暦111年)5月5日。武蔵国の守り神としてお祀りした神社で、実に歴史のある神社なのです。
5月5日に行われる例大祭が、闇夜の中、神輿を御旅所へ神幸することから、俗に「くらやみ祭」と言われています。4月30日〜5月6日の期間、「汐盛り」と呼ばれる神事から始まり、競馬式(こまくらべ)、萬燈大会、太鼓の響宴、山車行列、神輿渡御など、連日、様々な行事が繰り広げられます。
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「くらやみ祭り」の詳しい日程を、大國魂神社のサイトで確認の上、来年の春に是非いらしてみてください。
https://www.ookunitamajinja.or.jp/matsuri/5-kurayami.php

小川さんたちが祭りの時に被っている烏帽子にも、ぜひ注目してみてください。
いかにも古式ゆかしい祭りという感じがします。

映画の中ではクライマックスの神輿を小川さんが初めて担ぎます。
府中の男たちは、この祭りのために働いているといってもいいほど。なので、府中で3代目の小川さんがこれまで会社勤めで忙しかったにしても、なぜ参加してなかったのかなぁ~と、ふっと思ってしまいました。祭りに目覚めるのがちょっと遅かったけど、これからは毎年楽しみにすることでしょう。
私自身、40半ばで会社の都合で辞めざるを得なかったのですが、この先、どうなるかと心配していたのに、逆に自由な時間を貰って、違う人生が開けました。映画を観て、そんなことにも思い至りました。(咲)

スタッフ日記:府中・大國魂神社のくらやみ祭りで神戸のだんじりに出会いました! 
http://cinemajournal.seesaa.net/article/359239631.html



2019年/111分/G/日本
配給:ピーズ・インターナショナル
(C) ヴァンブック
公式サイト:https://kurayamiogawa.com/
★2019年10月25日(金)TOHOシネマズ府中他全国順次公開
posted by ほりきみき at 16:29| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする