2019年07月01日

ワイルドライフ(原題:Wildlife) 

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監督:ポール・ダノ
脚本:ポール・ダノ、ゾーイ・カザン
音楽:デヴィッド・ラング
出演:キャリー・マリガン、ジェイク・ギレンホール、エド・オクセンボールド、ビル・キャンプ

物語の舞台は、1960年代、カナダとの国境にほど近いモンタナ州の田舎町。14歳のジョー(エド・オクセンボールド)は、ゴルフ場で働く父ジェリー(ジェイク・ギレンホール)と,家庭を守る母ジャネット(キャリー・マリガン)の1人息子だ。新天地での生活がようやく軌道に乗り、睦まじい夫婦の姿を息子が安堵の面持ちで眺めていたのもつかの間、ジェリーが職場から解雇されてしまう。さらに、ジェリーは命の危険も顧みず、山火事を食い止める出稼ぎ仕事に旅立ってゆく。残されたジャネットとジョーは働くことを余儀なくされ、母はスイミングプール、息子は写真館での職を見つけるが、生活が安定するはずもない。やがてジョーは、優しかった母が不安と孤独にさいなまれ、生きるためにもがく姿を目の当たりにすることになる。

夫の失業をきっかけに夫と妻の気持ちがすれ違い始める。妻が望まぬ仕事で夫は長期間家を空け、妻に男の影がチラつく。心の寂しさが体の寂しさを引き寄せたのか。それを悲しげに見つめる息子。カメラは息子の悲しげな表情を捉えた後、一呼吸置いて、視線の先をスクリーンに映す。この間にさまざまなことを考えてしまい、切なさが募る。豊かではないものの、幸せに暮らしていた家族が崩壊していく。
幸せな頃、息子の気持ちを聞かずに、夫はアメフトを、妻は勉強を求めていた。自分の考えを押し付けるところがあった2人は遠からず、すれ違いが起きたはず。互いに愛し合いながら、なす術もなく壊れてゆく夫婦。元に戻らないのか。愛について見つめ直し、歩き出した2人を見つめる息子の柔和な顔が心に残る。(堀)


2018年/アメリカ/カラー/アメリカンビスタ/PG-12/105分
配給:キノフィルムズ
(C)2018 WILDLIFE 2016,LLC.
公式サイト:http://wildlife-movie.jp/
★2019年7月5日(金)より、YEBISU GARDEN CINEMA、新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開
posted by ほりきみき at 00:00| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする