2019年04月28日

カンパイ! 日本酒に恋した女たち 原題 Kampai! Sake Sisters

2019年4月27日
YEBISU GARDEN CINEMA、アップリンク吉祥寺ほか全国順次ロードショー

カンパイ! 日本酒に恋した女たち.jpg
(C) 2019 KAMPAI! SAKE SISTERS PRODUCTION COMMITTEE

日本酒の未来を切り拓く3人の女性たちを描く
日本酒に魅せられた女たちの物語


監督・脚本:小西未来
プロデューサー:柳本千晶、小西未来
キャスト
今田美穂
千葉麻里絵
レベッカ・ウィルソンライ
久慈浩介
ジョン・ゴントナー

 日本酒に魅せられた3人の男性(外国人日本酒伝道師、外国人杜氏、海外への進出に積極的に挑戦する南部美人の蔵元)を描いた『カンパイ! 世界が恋する日本酒』の小西未来監督が贈る、日本酒ドキュメンタリー映画第2弾! 今回は、かつて女人禁制とされていた日本酒の世界で先駆者として活躍する女性たちの姿を追っている!
 広島で100年以上続く酒蔵をついだ女性杜氏の今田美穂さん、日本酒のバーテンダーともいえる、大胆な日本酒ペアリングで新たな風を起こしている日本酒バーのソムリエ千葉麻里絵さん、そして、外国人向けに試飲会や講習会など、日本酒の魅力をPRするニュージーランド出身の日本酒コンサルタント・レベッカ・ウィルソンライさんという3人の女性の活動を紹介し、新しい日本酒の魅力的な世界を紹介している。
 監督は米国在住で映画ジャーナリストとして長年ハリウッド映画業界の最前線で活躍する小西未来。海外にいるからこそ見える、日本酒の海外展開事情を、私たちに映像で教えてくれる。そして、日本での新しい日本酒製造の取り組みや伝統も伝えてくれる。

今田美穂さん.jpg
(C) 2019 KAMPAI! SAKE SISTERS PRODUCTION COMMITTEE

 長らく女人禁制だった日本酒の世界だけど、そんな中で道を切り開いてきた女性たちの姿が誇らしい。今や「女性杜氏の会」というのもあるくらい女性杜氏がいるらしい。3,4年前の数字で30人くらいというのを見たことがある。そんな中で、この作品に出てきた今田美穂さんは先駆的な存在。こういう人がいたからこそ増えているのでしょう。
そして、前作に引き続き日本酒の新しい波を感じさせる作品に仕上がっている。
それにしてもこんなにも海外で日本酒の魅力が広がっているということに前作に引き続き驚かされる。前作に登場した方も出てきて、今、どうしているかなと思う観客の期待にも沿っている(笑)。実は前作を見た後「南部美人」を探してあちこちの酒屋さんや日本酒を置いているスーパーを巡った私としては、蔵元の久慈浩介さんがちょこっと出ていたのも嬉しかった。最近行った地元の蕎麦屋に「南部美人」を置いているのをみつけたので、今度飲んでみたいと思った矢先にこの作品を観た。今度は今田美穂さんが作っている今田酒造の「富久長」を探して飲んでみたい(暁)。


『カンパイ! 日本酒に恋した女たち』公式HP
製作年 2019年
製作国 アメリカ・日本合作
配給シンカ

なおシネマジャーナルのでは、前作『カンパイ!世界が恋する日本酒』で小西未来監督にインタビューしています。よかったら、こちらもごらんください。






posted by akemi at 21:14| Comment(0) | 日本・アメリカ合作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

初恋~お父さん、チビがいなくなりました

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監督: 小林聖太郎
原作:西炯子の漫画「お父さんチビがいなくなりました」
出演:倍賞千恵子、藤竜也、市川実日子、佐藤流司、小林且弥、優希美青、濱田和馬、吉川友、小市慢太郎、西田尚美、星由里子

70歳になる有喜子(倍賞千恵子)は、結婚して50年。3人の子供たちは独立して、今は夫・勝(藤竜也)と二人暮らし。無口で頑固な勝は、元職場の相談役として時々会社に顔を出す以外は町の将棋道場に通いつめ、有喜子のもっぱらの話し相手は、近所で拾ってきた黒猫のチビ。編み物をしながら韓国ドラマを観る日々だ。
末娘の菜穂子(市川実日子)が父の好物の栗を持って訪ねてきた日、有喜子は、「お父さんと別れようと思ってるの」と漏らす。その夜、心のよりどころのチビがいなくなる。3日経っても帰ってこないのを、夫は、「死に場所を探しにいったんだよ」とつれない。娘のアドバイスでペット探偵に捜索を依頼すると、その探偵は有喜子の好きな韓流スターにそっくりだった。一方、勝が近くの喫茶店で女性と会っているのを有喜子は目撃してしまう・・・

結婚50年、会話のない夫婦の結婚した頃のことが時折差し込まれながら、物語は進んでいきます。二人はお見合い結婚なのですが、勝は有喜子が働いていた駅構内のミルクスタンドの常連客だったのです。毎朝、先輩の志津子にお金を差し出し牛乳とあんパンを買う「7時25分の男」。志津子が彼に気がある風だったので、結婚する相手が勝だと言えずに仕事を辞めてしまったのです。ところが、50年後、近所の喫茶店で会っていたのは、志津子! いったい、どういう関係??と、有喜子ならずとも思ってしまいます。
勝は、いかにも昔気質の日本男児。何を考えているのか口に出さないのです。人様々だけど、こんな男と暮らすくらいなら結婚しない方がマシだなぁ~と、独り身の私は思ってしまいます。でも、最後には、ほっこり♪ それが、50年連れ添った歳月の証なのだなぁ~と、うらやましくなるワケです。
倍賞千恵子さんと藤竜也さんが、いかにも年月を重ねてきたご夫婦という、なんともいい感じです。
密会する志津子を演じているのは、星由里子さん。お年を召しても素敵です。これが遺作となりました。

駅から雑木林を通って帰る大きな家。ここはどこ?と、気になります。
宣伝の方に伺ったら、家のあるところと、雑木林の道は、全く離れた場所だとか。
雑木林の道は、黒猫のチビを拾った場所。
さて、いなくなったチビは、帰ってくるのでしょうか・・・ ぜひ劇場でご確認を!(咲


『初恋~お父さん、チビがいなくなりました』小林聖太郎監督インタビューは、こちらで! 
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◆初日舞台挨拶

日時:5月10日(金)13:15の回 ※上映後
場所:新宿ピカデリー
登壇者(予定):倍賞千恵子、藤竜也、市川実日子、小市慢太郎、西田尚美、小林聖太郎監督、りんご(ねこ)

2018年/日本/カラー/ヨーロピアンビスタ(一部シネマスコープ)/DCP 5.1ch/105分
配給: クロックワークス
公式サイト:http://chibi-movie.com/
★2019年5月10日(金)新宿ピカデリーほか全国ロードショー







posted by sakiko at 18:48| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月27日

あの日々の話

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原作・監督・脚本:玉田真也
企画:玉田真也、山科圭太
出演:山科圭太、近藤強、木下崇祥、野田慈伸、前原瑞樹、森岡望、高田郁恵、菊池真琴、⻑井短 / 太賀 / 村上虹郎

とある大学のあるサークルで代表選挙が行われた日の二次会のカラオケボックス。前代表や現役生、OGら男女9人が残っていた。当初は和やかに進んでいたが、女子が席を外すと、男たちは「今日やれるかも」と勝手に盛り上がる。一方、別の部屋では1年生女子がOGから叱責を受けていた。やがて、すべてが明らかになり、人間関係が泥沼と化していく。

数人の男女がカラオケでオールをする。ただ、それだけの話だが、パワハラ、マウンティング、世代間のギャップなどの人間関係が見事に凝縮されている。さらに、会話のズレが何度も出てくるが、男性陣はズレたことでその人をいじり、女性陣は必死に話を合わせる。男女の違いを感じた。
玉田真也監督が主宰する玉田企画の同名舞台劇の映画化。キャストは舞台とほぼ同じ。村上虹郎と太賀がゲスト参加した。太賀はカラオケボックスの店員役だが、彼のひとことが作品をぴしっと引き締める。さすがの存在感だった。(堀)


玉田真也監督インタビュー記事はこちらから。

2018 年/日本/ステレオ/シネマスコープ/カラー/100分
配給:SPOTTED PRODUCTIONS
© 2018『あの日々の話』製作委員会
公式サイト:https://anohibi.com/
★2019年4月27日(土)、渋谷ユーロスペースほか全国順次ロードショー

posted by ほりきみき at 02:52| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月26日

バースデー・ワンダーランド 

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監督:原恵一
原作:柏葉幸子『地下室からのふしぎな旅』
脚本:丸尾みほ
音楽:富貴晴美
声の出演:松岡茉優、杏、麻生久美子、東山奈央、藤原啓治、矢島晶子、市村正親

誕生日の前日、学校を休んだアカネ(松岡茉優)は母(麻生久美子)に頼まれて、叔母のチィ(杏)が営む骨董屋に行く。そこで地下室の扉が突然開いて、謎の大錬金術師のヒポクラテス(市村正親)とその弟子の小人のピポ(東山奈央)が現れた。2人はアカネに「私たちの世界を救って欲しいのです!」と必死に請う。自分に自信のないアカネは断るが、好奇心旺盛で自由奔放な叔母のチィに促され、地下室の扉の先からつながっていた<幸せな色に満ちたワンダーランド>に行く。その世界は色が失われる危機に瀕していた。

勇気が必要なことはできれば避けたい。これは誰しもが思うこと。主人公のアカネは学校で仲のよかった友だちがイジメを受けるのに遭遇する。しかし「そんなこと、やめようよ」のひとことがどうしても言えない。そして、アカネがイジメを受けたわけではないのに、学校をずる休みしてしまう。そこでファンタジックな体験をするのである。
一般的なファンタジー作品の主人公は強い意志を持って、何かを成し遂げようとする。しかし、アカネにはそんな強い意志はない。流されるまま、自分の意志をはっきりと持つ叔母のチィとワンダーランドを旅していく。主人公らしからぬキャラクター設定だが、かえって見ている者に「自分もそういうところあるよね」と共感を呼ぶ。そして、ワンダーランドにも同じように勇気が必要なことから逃避している人物がいた。その人物をアカネが支えることでワンダーランドの危機を救う。アカネが精神的に成長し、バシバシ活躍することを期待していた人は肩透かしを食らうかもしれないが、このくらいの成長の方がリアルだろう。肝心なのは元の世界に戻ったときである。ワンダーランドを経験したアカネの成長を見てほしい。
ところで、本作の原恵一監督は『百日紅 Miss HOKUSAI』(15)で第39回アヌシー国際アニメーション映画祭の長編コンペティション部門審査員賞を受賞しているが、本作も2019アヌシー国際アニメーション映画祭の長編映画コンペティションに正式ノミネーションされた。結果が楽しみである。(堀)


2019年/日本/115分
配給:ワーナー・ブラザース映画
(C) 柏葉幸子・講談社/2019「バースデー・ワンダーランド」製作委員会
公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/birthdaywonderland/
★2019年4月26日(金) 全国ロードショー
posted by ほりきみき at 00:00| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月21日

パパは奮闘中!  原題:Nos Batailles   英題:Our Struggles

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監督・脚本:ギヨーム・セネズ 
共同脚本:ラファエル・デプレシャン
出演:ロマン・デュリス(『タイピスト!』『ムード・インディゴ うたかたの日々』)、レティシア・ドッシュ(『若い女』)、ロール・カラミー(『バツイチは恋のはじまり』)、ルーシー・ドゥベイ

妻は子どもを置いて家出、職場ではリストラの嵐・・・
人生は日々闘い!


オンライン販売の倉庫で働くオリヴィエ(ロマン・デュリス)。残業続きで忙しく、幼い息子のエリオット(バジル・グルンベルガー)と娘のローズ(レナ・ジラード・ヴォス)の子育てと家事は、妻のローラ(ルーシー・ドゥベイ)に任せきり。
そんなある日の午後、学校から子どもたちを迎えに来るよう電話がかかってくる。母親が迎えに来ないというのだ。子どもたちを連れて家に帰ると、ローラは身の回りの品と共に消えていた。心当たりもなく途方に暮れるオリヴィエ。その日から、オリヴィエの闘いが始まる。仕事は忙しいのに、慣れない子育てに家事もこなさなくてはならないのだ。おまけに、職場で人望の厚いオリヴィエは肩たたきの対象になった人の相談に乗ってあげないといけない。やがて、本格的に会社がリストラ政策を打ち出す。会社側からは、人事部のポストを今より高い給料で用意すると声がかかる。一方、組合の専従のポストが空いたから、ぜひ専従になって会社と闘ってくれと頼まれる。専従を引き受けると、遠くの町に引っ越さないといけないので、子どもたちは母親が帰ってきた時に困ると不服だ。さて、オリヴィエはどうする・・・
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日本語のタイトル『パパは奮闘中』から、ママが家出して、パパが子育てに奮闘する物語とイメージしていたら、もう一つの物語の軸が、職場でリストラが始まり、組合側につくか、会社側につくかという選択を迫られる話。
がぜん興味を持ちました。というのも、私自身、20年ほど前に、勤めていた会社の経営が悪化して、希望退職とい形で辞めた経験をしているのです。それまで一緒に仲良くカラオケやお酒を飲みに行っていた上司が、部下のクビを切る立場になり、内心、さぞつらかったことと、この映画を観て思い出しました。

そういえば、私の知り合いの男性で、家に帰ったら、奥さんとお子さんが、身の回りの品と共に消えていたという方がいます。お子さんを置いていかれなかっただけ、マシ?

どこの世界にもありそうな物語。結構辛辣なテーマを、ユーモアも交えて軽やかに描いています。

原題Nos Bataillesは、「私たちの戦い」という意味。 ギヨーム・セネズ監督にインタビューした際、タイトルに込めた思いを伺ったら、人生の中で起こる様々な戦いを想定。「戦い」も複数形であることに注目くださいとの答えでした。 (咲)

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ギヨーム・セネズ監督  
*インタビューは、こちらでどうぞ!

2018年 トリノ国際映画祭 観客賞受賞
2018年 ハンブルグ国際映画祭 批評家映画賞 受賞
2019年 セザール賞 最優秀男優賞・外国映画賞 ノミネート
2019年 ベルギーアカデミー賞(マグリット賞)作品賞、監督賞 含む 5部門受賞

2018年/ベルギー・フランス/99分/フランス語/日本語字幕:丸山垂穂
配給・宣伝:セテラ・インターナショナル/宣伝協力:テレザ、ポイント・セット
協賛:ベルギー王国フランス語共同体政府国際交流振興庁(WBI)
@2018 Iota Production / LFP – Les Films Pelléas / RTBF / Auvergne-Rhöne-Alpes Cinéma
公式サイト:http://www.cetera.co.jp/funto/
★2019年4月27日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開





posted by sakiko at 21:59| Comment(0) | ベルギー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする