2019年01月31日

雪の華

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監督:橋本光二郎
脚本:岡田惠和
撮影:大嶋良教
音楽:葉加瀬太郎
主題歌:中島美嘉「雪の華」
出演:登坂広臣(綿引悠輔)、中条あやみ(平井美雪)、高岡早紀(平井礼子)、浜野謙太(岩永)

子どものころから病弱だった美雪は、いろいろなことを我慢しあきらめてきた。かかりつけの若村医師に余命1年と告げられ、それまでにしたいことのリストを作る。カフェに行くこと、恋人を作ること・・・フィンランドでオーロラを見ること。ある日ひったくりにバッグを盗まれ、取り返してくれた男性に励まされる。たまたま立ち寄ったカフェでその男性に再会した。彼・綿引悠輔はガラス工芸作家を目指しながら、カフェで働いていた。たまたま店主との話を耳にした美雪は、自分の貯金の100万円で悠輔に「1ヶ月だけ私の恋人になってください!」と申し出る。悠輔は店の存続のために不承不承ながら契約に同意し、美雪の真意がわからないままデートに出かけ、希望を叶えていく。


中島美嘉さんの名曲「雪の華」から生まれた物語。元気な高校生役が多かった中条あやみさん、今度は少し大人ですが余命1年という設定。限りある中、一生分の勇気を振り絞って悠輔に近づき、初めての恋にわくわくしている美雪がとてもとても可愛いです。当初からあてがきされていた登坂広臣さんは、一見ぶっきらぼうなのに実は家族思いであたたかい人柄の悠輔が、素ではないかとおもうほどハマっていました。契約上の恋人だったのに、互いに惹かれていくふたり、特に悠輔に真実を告げられない美雪の切なさに泣けます。舞い降りる雪の一片のように美しくてはかない恋に「奇跡がおきますように」と、思わず祈りたくなるラブストーリーです。(白)

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追記:1日の新聞のインタビュー記事で「5年ぶりの恋愛映画出演は、企画した芸能事務所の社長さんの願いに応えたかったから。これが最後の映画」と、答えているのを読みました。登坂さんはこの作品の中で悠輔として生きていて、目が吸い寄せられる力がありました。また「これ!」と思える作品に出逢ったら考えてほしいです。それはきっとアーティストとしての登坂さんをも豊かにするはずだから。(白)


2019年/日本/カラー/シネスコ/125分
配給:ワーナー・ブラザース
(c)2019 映画「雪の華」製作委員会
http://wwws.warnerbros.co.jp/yukinohana-movie/
★2019年2月1日(土)ロードショー
posted by shiraishi at 22:41| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

フロントランナー  原題:The Front Runner

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監督:ジェイソン・ライトマン
原作:マット・バイ著「All the Truch is Out」
出演:ヒュー・ジャックマン、ヴェラ・ファーミガ、J.K.シモンズ、アルフレッド・モリーナ

1988年、米国大統領選挙の民主党予備選。ゲイリー・ハート上院議員は、ハンサムでカリスマ性があり、ジョン・F・ケネディの再来と言われ、絶大な支持を集めて最有力候補(フロントランナー)に躍り出る。ところが、3週間後、マイアミ・ヘラルド紙が写真入りで不倫疑惑を報じたことから、大統領選から永久に葬られることになる・・・

米国政治史上、それまで政策重視で、プライベートなことは報道しないという暗黙の了解があったという。政治家とジャーナリズムの関係が大きく変わることになったこのゲイリー・ハートの一件を、様々な立場の人の目から語る形で物語は形成されている。
ゲイリー・ハートの家族、ゲイリー・ハート選挙陣営、ワシントン・ポスト紙、マイアミ・ヘラルド紙など、すべての人物を中立に描き、観る者それぞれにどう受けとめるかをゆだねている。中でも、注目したいのは、5人の女性たちのこと。妻リー・ハート、娘アンドレア・ハート、浮気相手と報じられたドナ・ライス、ハートのスケジュール管理をしていた女性アイリーン・ケリー、ワシントン・ポスト紙の政治部副編集長のアン・デヴロイ。これまでこうした政治の舞台で押さえ込まれてきた女性たちの思いにも焦点を当てている。
今や、瞬時に情報が拡散する時代だが、インターネットのなかった時代の報道の影響の大きさについても考えさせられた。(咲)


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ゲイリー・ハートを演じたヒュー・ジャックマン来日記者会見の模様は、こちらで!

(白)さんのスタッフ日記でもどうぞ!


2018年/アメリカ/1時間53分
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公式サイト:http://www.frontrunner-movie.jp/
★2019年2月1日(金)より全国ロードショー





posted by sakiko at 21:32| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

闇の歯車

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監督:山下智彦
原作:藤沢周平
脚本:金子成人
撮影:浜名彰
音楽:遠藤浩二
出演:瑛太(佐之助)、橋爪功(伊兵衛)、緒形直人(清十郎)、大地康雄(弥十)、中村蒼(仙太郎)、蓮佛美沙子(きえ)、石橋静河(おくみ)、中村嘉葎雄(繁蔵)、高橋和也(同心)、津嘉山正種

江戸、深川。裏の世界に片脚入れて日々暮らしている佐之助。仕事が終わると立ち寄る酒処おかめで、いつも顔を合わせる男たちがいた。ご隠居風、文句ばかりつぶやいている老人、浪人、若旦那風の4人。ある日佐之助はおくみという女を助け家に連れ帰って看病する。仔細は尋ねず、一緒に暮らしはじめた。これまでにない心地良さを覚えて、まっとうな生活がしたくなる。そんなときにご隠居風の伊兵衛が「押し込み(強盗)に加わらないか」と声をかけてきた。一旦は断った佐之助だったが、まとまった現金が手に入るとおくみとの暮らしが立つようになる。集まったのはおかめで逢った素人の男たちだった。

時代劇専門チャンネル開局20周年記念作品。本格的時代劇で、瑛太さんのチョイ悪の色気といなせな着物姿にしびれます。『殿、利息でござる!』(2016)の茶師役は総髪でしたが、今回の町人まげもよく似合います。笑顔の裏に底知れなさを隠す伊兵衛、病気の妻を思う清十郎、不満をかこつ弥十、弱気な仙太郎、はかない彩りをそえるきえとおくみ、と配役がもうぴったり!
時代劇畑を歩んでこられた山下智彦監督は、緩急自在な演出で江戸の闇の中でうごめく人間たちを浮き彫りにします。サスペンスとアクション、そして事情を抱えたそれぞれの行く末に切なさを感じつつも納得。
舞台となる居酒屋で、これまで見たことがなかった灯りが吊られていました。行燈はよく見ますが、天井につるしたものは初めてです。江戸の灯りを調べてみたくなりました。江戸の夜はこんなに暗いのでした。夕方から夜に移る逢魔が刻(おうまがとき)を狙った押し込みも腑におちます。間に合うなら劇場の大きな画面で一度ご覧下さい。(白)


2018年/日本/カラー/シネスコ/92分
配給:東映ビデオ
(C)2019「闇の歯車」製作委員会  写真:江森康之
https://yaminohaguruma.jp/
★2019年1月19日より全国5大都市を中心に期間限定上映。東京は丸の内TOEIにて公開中。
★2月9日(土)夜8時より時代劇専門チャンネル(スカパー!cs292ch)放送
posted by shiraishi at 10:50| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする