2019年01月26日

サイバー・ミッション(原題:解碼遊戯 Reborn)

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監督:リー・ハイロン
アクション監督:ニコラス・パウエル
音楽:ネイサン・ワン
出演:ハンギョン(ハオミン)、リディアン・ヴォーン(チャオ・フェイ)、リー・ユエン(スー・イー)、山下智久(モリタケシ)、リウ・カイチー
         
オタク系プログラマーのハオミン。かつてハッキング対決で、最強と目された”ゼブラ”に勝ったことがあり、いつかホワイトハッカーになることを夢見ている。そのゼブラが今は裏世界で働き、ハオミンを引き入れようとスー・イーを近づけていた。ハオミンは香港警察の依頼で”覆面捜査官”としてゼブラを探ることになってしまった。ゼブラとスー・インと行動をともにするうちに危険な世界へと踏み込んでいく。マレーシアに飛んだハオミンは、ゼブラの背後に裏世界の大物・モリタケシがいることを知る。モリの狙いはなんなのか?

主演は中国のハンギョン。10代かと見まごうほどコミカルで可愛らしい面を見せています。ブラックハッカーのゼブラは台湾のリディアン・ヴォーン、ゼブラの相棒で恋人のスー・イーはリー・ユエン。格闘技の達人という役どころで身体を張ったアクションを披露。実はモデルさんなのに、生傷が絶えなかったようです。初めての海外進出作品となった山下智久さんの、冷徹なモリタケシにぞくっとするはず。
アクション監督は、ハリウッドで『ボーン・アイデンティティー』などのアクションを手がけたニコラス・パウエル。ガチなアクションに挑戦した出演者たちの勇姿にご注目ください。メイキングも公開されて、ハラハラドキドキのシーンがどうやって作られたのがよくわかります。(白)


2018年/中国・香港/カラー/シネスコ/99分
配給:プレシディオ
©2018 SIRENS PRODUCTIONS LIMITED BONA ENTERTAINMENT COMPANY LIMITED MORGAN & CHAN FILMS LIMITED
https://cyber-mission.net/
★2019年1月25日(金)新宿ピカデリーほかロードショー

初日舞台挨拶合同インタビューに参加してきました。そちらもご覧下さい。(白)
posted by shiraishi at 07:32| Comment(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

あした世界が終わるとしても

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監督・脚本:櫻木優平
原作:クラフター
音楽:カワイヒデヒロ
主題歌・挿入歌:あいみょん
声の出演:梶裕貴(狭間真)、中島ヨシキ(ジン)、内田真礼(泉琴莉)、千本木彩花(コトコ)、悠木碧(ミコ)

高校3年の真(しん)は幼いときに母を突然死で亡くした。父は「重要な研究」のため多忙で、真とじっくり向き合う時間もない。心を閉ざしがちでクラスでも孤立している真を、幼馴染で同級生の琴莉(ことり)だけが親身になって心配している。受験を控えたある日、真は琴莉を誘って初めて2人で、映画を見てプリクラに興じショッピングにお喋りを楽しんだ。真がやっと自分の思いを口に出そうとしたとき、真の父が死んだと知らせがあった。母と同じ突然死だった。そして真とそっくりな顔の「ジン」と名乗る少年が現われ、驚くべきことを告げる。この世界と相対する世界、日本公民共和国から来たというのだ。

パラレルワールド、または逆さまの国、というストーリーはこれまでもありましたが、これは「相対する世界」、しかもそれぞれの人間は連携していて、片方の世界のAが死ぬと、もう一つの世界の相対するA’も死んでしまいます。それがこれまでの突然死の真相。しかも、ジンの世界の日本公民共和国は絶対的な権力を持つ「公女」が支配しているのだそうです。真の住むのは現代の日本と変わりませんが、公国はものすごく和風な世界。それでいて高度に発展している部分もあります。見ている分にはすごく面白い世界でした。
これまでのアニメーションよりも、さらに繊細でリアルな「スマートCGアニメーション」というものだそうですが、いまいちよくわかっておりません(汗)。たぶん発表するたびに進化していくのでしょう。楽しみにしています。(白)


2019年/日本/カラー/93分
配給:松竹メディア事業部
(C)あした世界が終わるとしても
http://ashitasekaiga.jp/
★2019年1月25 日(金)ロードショー
posted by shiraishi at 07:31| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

そらのレストラン

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監督:深川栄洋
脚本:深川栄洋、土城温美
主題歌:「君がいるなら」スカート
挿入歌:「Bradford」世武裕子、「花束にかえて」スカート
出演:大泉洋(設楽亘理)、本上まなみ(設楽こと絵)、岡田将生(神戸陽太郎)、マキタスポーツ(石村甲介)、高橋努(富永芳樹)、石崎ひゅーい(野添隆史)、眞島秀和(朝田一行)、安藤玉恵(石村美智)、庄野凛(設楽潮莉)、鈴井貴之(稲熊)、(友情出演)風吹ジュン(大谷佐弥子)、小日向文世(大谷雄二)

北海道せたな町で牧場を営む設楽亘理は妻のこと絵、娘の潮莉と3人暮らし。自分の牧場の牛乳で美味しいチーズを作るのを夢見ている。亘理が目指すのは師匠と尊敬している大谷のチーズだがなかなか追い着けない。札幌から有名なシェフの朝田が訪れ、亘理や仲間たちの食材をおおいに気に入る。それをきっかけに地元の食材を使った一日限りのレストランを開くことを思いつく。

洞爺湖のほとりのパンやさん『しあわせのパン』(2011)、空知のワイナリー『ぶどうのなみだ』(2014)の製作チームが手がける北海道の映画シリーズ第3弾。前2作の三島有紀子監督から深川栄洋監督に代わりましたが、主人公の大泉洋は続投です。地元の美味しいものを作り出そう、守ろうという思いの人々と、日々のできごとを紡いでいます。
冒頭は冬の牧場を空から写したシーンです。タクシーが雪に埋まるように止まり、降り積む雪の中スーツケースを持った女性が道のないところをヨロヨロと歩きます。北海道で生まれ育った筆者は、「あれは町の人」「しばれて(凍えて)しまう」とすぐに思いました。なんとか亘理の牧場にたどり着いたこと絵なのですが、後の展開が羨ましい人がいっぱいいるはずです。モデルがあるのでしょうか??(白)


最近、北海道、ワイン、チーズにはまっている私としては、これはどうしても気になる作品でした。これに至る道(笑)としては、前作2本(『しあわせのパン』『ぶどうのなみだ』)の影響もありますが、田代陽子監督の『空想の森』(2008)の中で、北海道・新得町の共働学舎新得農場の大きな丸いチーズが出てきたり、あいち国際女性映画祭で、岩崎靖子監督の『大地の花咲き~洞爺・佐々木ファーム“喜び”ですべてを繋ぐ~』(2016)で洞爺湖地域にある佐々木ファームの活動が紹介され、それらの作品に誘発され興味を持ったのでした。
この3,4年、山梨県勝沼市のワイナリーや、長野県飯綱町のサンクゼールワイナリー、長野県東御市にある玉村豊男さん(エッセイスト、画家 )の ワイナリーを訪ねたり、松本市でチーズを作っている牧場を訪ねたりしていましたが、なんといっても北海道のチーズ作りやワイン作りの場を求めてここ数年通っています。
北海道の食材やそれを使ったもの作り、そして地域おこしを仲間とともに行う。私ももう少し若かったら参加したいな。そう思わせる作品でした(暁)。


参考資料
シネマジャーナルHP 『しあわせのパン』三島有紀子監督インタビュー
http://www.cinemajournal.net/special/2012/shiawase-pan/index.html

シネマジャーナル スタッフ日記
『そらのレストラン』をめぐってあれこれ
http://cinemajournal.seesaa.net/article/463334075.html


2018年/日本/カラー/シネスコ/126分
配給:東京テアトル
(C)2018「そらのレストラン」製作委員会
https://sorares-movie.jp/
★2019年1月25 日(金)ロードショー
posted by shiraishi at 07:17| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

描きたい、が止まらない

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撮影・監督:近藤 剛 
脚本:藁科 直靖 
撮影:池田 俊己 横山 友昭
語り:山上 智  

滋賀県に住む自閉症の古久保憲満さんが発達障がい(高機能自閉症)と診断されたのは小学生のとき。人とうまく接することができず、暴れがちだったが、小学校の美術の先生が憲満さんの絵の才能に気づき、もっと描くよう勧めると、水を得た魚のようにのめり込んだ。7年前からボールペンと色鉛筆だけで描く縦1.6m、横10mの超細密画に取り組んでいる。今では「アール・ブリュット=生の芸術」の世界で注目されるようになり、2014年にはスイスの美術館「アール・ブリュット・コレクション」のサラ・ロンバルディ館長に絵の寄贈を求められ、5点を寄贈した。また、自立するために、自動車の運転免許取得にも挑戦。何事にも前向きに挑んでいく憲満さんの健気な姿を2年半にわたって密着した。

アール・ブリュット(ART BRUT)とは
生(き)の芸術の意。第2次大戦後,J.デュビュッフェは,幼児,精神病患者,囚人あるいは完全な素人などの人々が純粋に自己の楽しみで制作した作品を収集し,こう呼んだ。 1947年,パリのドルーアン画廊の地下室で初公開。 48年には A.ブルトン,M.タピエ,J.ポーランらが原生芸術協会を設立。 5000点を超すコレクションはパリのガリマール社,ニューヨーク,パリ,ローザンヌと移動を繰り返した。無意識的な生の初原を示し,西欧的な論理化を得ていない芸術として評価された。(ブリタニカ国際大百科辞典より)


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古久保憲満さんが取り組んでいる超細密画のテーマは「オリジナルの街」。インターネットやテレビで見たものと想像を組み合わせた街には鉄道、車、高速道路、空港、駅、ホテル、観覧車、軍隊、家電製品、食料など、さまざまなものが1つ1つ細かく描かれている。気になったものはインターネットを利用して、徹底的に調べたという。そんな憲満さんは「国際社会で孤立する北朝鮮は、障がいを抱え、友だち付き合いがない自分と似ている」といって、北朝鮮も超細密画に描く。冷静に自分を見つめる目に驚いた。美術の正式な教育を受けていないのではないかという疑念は偏見でしかないことに気づかされる。
今は両親とともに暮らしているが、いずれは自分一人になる。そのときを見据えて、自動車の運転免許取得に挑戦する姿に応援したくなった。(堀)

2018年/日本/90分/DC
製作・配給:パオネットワーク

★2019年1月26日(土)ポレポレ東中野にて公開

posted by ほりきみき at 01:26| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする