2019年01月18日

めんたいぴりり 

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監督:江口カン
脚本:東憲司
撮影:許斐孝洋
美術:山本修身
主題歌:風味堂
出演:博多華丸(海野俊之)、富田靖子(妻・千代子)、山時聡真(長男・健一)、増永成遥(次男・勝)、瀬口寛之(八重山)、斉藤優(松尾)、井上佳子(ミチエ)、福場俊策(笹嶋)、柄本時生(石毛)、でんでん(丸尾)、田中健(吉川)、中澤裕子(キャサリン)、豊嶋花(英子)、吉本実憂(花島先生)、高田延彦(稲尾)、博多大吉(スケトウダラ)、ゴリけん(でんさん)、酒匂美代子(でん妻)

敗戦後、生まれ育った釜山から引揚げてきた海野俊之と千代子は、福岡中洲に小さな食料品店「ふくのや」を開いた。俊之は釜山のお惣菜だった〔明卵漬〕をヒントに〔明太子〕を作りたいと苦労を重ねている。美味しい明太子で人を幸せにしたい!と願う俊之は、人情にあつく、お人よしで、博多の祭り“博多祇園山笠”にも並々ならぬ情熱を注ぐ“山のぼせ”でもあった。そんな俊之を妻の千代子と息子たち、従業員は呆れながらも応援し続けている。のちに福岡名物となる〔辛子明太子〕を完成させるまでの波乱万丈の物語。

ガチ星』(2018)では、競輪で再起を図る男の物語を熱く描いた江口カン監督の長編第2作。監督の故郷、福岡では知らない人はいない「ふくや」創業者川原俊夫さんがモデルの映画です。福岡の特産品としておなじみの辛子明太子を作り出すまでのエピソードを、喜怒哀楽てんこ盛りで見せてくれます。人が良くてのぼせもん、困った人を見過ごせない父ちゃんを博多華丸さん、明るくしっかりものの母ちゃんを富田靖子さん。おふたりを中心に、九州出身のキャストの元気な博多弁が飛び交います。
試行錯誤を繰り返す明太子作りを見守る“タラコの母・スケトウダラ”役の博多大吉さんの演技と美脚もお見逃しなく。
多くを失った戦争の焼け跡から逞しく立ち上がる人もいれば、こぼれ落ちてしまう人もいます。戦後の暮らしの記憶も日々遠くなっていきます。“新しい記憶”(江口監督の言葉)として、どの年代の方々にも観ていただければ、きっと帰りはほっこりしているはずです。(白)


2019年/日本/カラー/シネスコ/115分
配給:よしもとクリエイティブ・エージェンシー
(C)2019めんたいぴりり製作委員会
http://piriri_movie.official-movie.com/
★2019年1月11日(金)より福岡先行ロードショー、1月18日(金)より新宿バルト9ほかにて全国ロードショー
☆江口カン監督インタビューはこちら
posted by shiraishi at 00:58| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

夜明け

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監督・脚本:広瀬奈々子
撮影:髙野大樹
出演:柳楽優弥(シンイチ/芦沢光)、小林薫(涌井哲郎)、YOUNG DAIS(庄司大介)、鈴木常吉(米山源太)、堀内敬子(成田宏美)

哲郎は川べりで倒れている青年を見つけ、連れ帰って介抱する。事情がありそうだったが、追求しない哲郎に青年はシンイチと名乗った。シンイチと聞いて哲郎の手が止まる。同じ名前の息子と妻を交通事故で失っていた。木工所を経営する哲郎は、寡黙なシンイチを息子の部屋に住まわせ、アルバイトに雇い入れる。木工所の家族のような雰囲気に、シンイチも次第に打ち解けていく。

息子を亡くした父と家族から孤立してしまった青年とが、ひととき擬似家族となります。シンイチと名乗った光は誰にも言えなかった過去があり、息子に先立たれた哲郎の心には埋めようのない穴があいています。互いに補い上手くいきかけても、小さな町には過去のシンイチを知るものがいて、平穏な日々は続きません。
シンイチを「なくしたパズルの一片」のように思えていた哲郎は、出て行こうとするシンイチに声をかけるのですが・・・こ、これは「告白」じゃないですかっ。思わずBL目線で見てしまう私!?
もとい、人と人との繋がりやら愛憎やら、光の部分と闇の部分を交互に見せます。役者さんの大きな力を差し引いても新人とは思えない脚本・演出の広瀬監督、是枝師匠の背中を追ってぴたりとついていけそうです。(白)


2018年/日本/カラー/シネスコ/113分
配給:マジックアワー
(C)2019「夜明け」製作委員会
http://yoake-movie.com/
★2019年1月18日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー
posted by shiraishi at 00:24| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする