監督:橋本光二郎
脚本:岡田惠和
撮影:大嶋良教
音楽:葉加瀬太郎
主題歌:中島美嘉「雪の華」
出演:登坂広臣(綿引悠輔)、中条あやみ(平井美雪)、高岡早紀(平井礼子)、浜野謙太(岩永)
子どものころから病弱だった美雪は、いろいろなことを我慢しあきらめてきた。かかりつけの若村医師に余命1年と告げられ、それまでにしたいことのリストを作る。カフェに行くこと、恋人を作ること・・・フィンランドでオーロラを見ること。ある日ひったくりにバッグを盗まれ、取り返してくれた男性に励まされる。たまたま立ち寄ったカフェでその男性に再会した。彼・綿引悠輔はガラス工芸作家を目指しながら、カフェで働いていた。たまたま店主との話を耳にした美雪は、自分の貯金の100万円で悠輔に「1ヶ月だけ私の恋人になってください!」と申し出る。悠輔は店の存続のために不承不承ながら契約に同意し、美雪の真意がわからないままデートに出かけ、希望を叶えていく。
中島美嘉さんの名曲「雪の華」から生まれた物語。元気な高校生役が多かった中条あやみさん、今度は少し大人ですが余命1年という設定。限りある中、一生分の勇気を振り絞って悠輔に近づき、初めての恋にわくわくしている美雪がとてもとても可愛いです。当初からあてがきされていた登坂広臣さんは、一見ぶっきらぼうなのに実は家族思いであたたかい人柄の悠輔が、素ではないかとおもうほどハマっていました。契約上の恋人だったのに、互いに惹かれていくふたり、特に悠輔に真実を告げられない美雪の切なさに泣けます。舞い降りる雪の一片のように美しくてはかない恋に「奇跡がおきますように」と、思わず祈りたくなるラブストーリーです。(白)
追記:1日の新聞のインタビュー記事で「5年ぶりの恋愛映画出演は、企画した芸能事務所の社長さんの願いに応えたかったから。これが最後の映画」と、答えているのを読みました。登坂さんはこの作品の中で悠輔として生きていて、目が吸い寄せられる力がありました。また「これ!」と思える作品に出逢ったら考えてほしいです。それはきっとアーティストとしての登坂さんをも豊かにするはずだから。(白)
2019年/日本/カラー/シネスコ/125分
配給:ワーナー・ブラザース
(c)2019 映画「雪の華」製作委員会
http://wwws.warnerbros.co.jp/yukinohana-movie/
★2019年2月1日(土)ロードショー